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第139話 出会う

 桜会の若いもんのヤサに藤尾さんが来た。若いもんのヤサ、と言っても組長の本宅だ。子飼いのものが寝泊まりしている。  懲役に行っている佐倉組長は独身なので、若いもん、が留守を守っている。片桐さんも近くのマンションに住んでいる。 「おうっ、アオどうだ慣れたか?」 「チャイマがヤバいって、 ここにほぼ缶詰めなんで腐ってます。 ガンスもイルスも忙しそうで遊んでくれないし。 もう飽きたよ。」 「じゃあ、今日は、俺の知ってる店に連れてってやろう。たまには外の空気吸った方がいいだろ。」  バー高任に藤尾さんが来た。 名都と一緒にアオとガンスとイルスも来た。  ガンスの仕事が一段落して今日は休みだった。イルスは滅多に出かけない。株式から目を離さない。今日はタブレットを持って、アオのボディガードを兼ねてついて来た。  アオはチャイマが狙ってるかもしれない、とずっと軟禁状態だった。  16才と言えばヤンチャ盛りだ。遊びたい年頃だろう。ガンスとイルスがよく面倒を見ているが、そろそろ落ち着かなくなって来た。 「いらっしゃい、」 「男が5人だ。いいか?」 店には誰も客はいない。カウンター席にみんなで座った。礼於がおしぼりを手渡す。  アオは、傑から目を離せない。一目惚れか? 年上好き?筋肉好き?  ガンスもイルスも礼於に見惚れている。 「何を召し上がりますか?」  藤尾さんが、アオは16才だという。酒が出せない。 「大丈夫だよ。二十歳って事にして、お酒飲みたい。」

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