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第148話 レオン
藤尾さんが銀座の[クラブ花包み]の千里ママを連れて来てくれた。
「俺は名都がいるから、花はここで若いイケメンと楽しく過ごしてくれ。
金をたくさん落として、な。」
「もう、集蔵ったら、本名で呼ばないで。花じゃなくて千里(せんり)よ。
レオンちゃん、新装開店の時、以来ね。
私、通っちゃう。若い子のエキスを貰わなくちゃ。菫も呼ぼう!」
その後も店のホステスやヘルプの女の子を連れて来てくれる、有難いお客様になった。
また、別の日には、マダム・セキグチが来てくれた。シェフの女性達を紹介してくれる。
賑やかに夜は更ける。レオンはまたナンバーワンの道を駆け上がるようだった。
また、新宿桜会の代行、片桐さんもガンスとイルスを連れて来てくれた。
「いらっしゃい。
ガンスさんとイルスさんは、バーの方にも来てくださいましたね。
片桐さんは、初めまして、です。
レオンです。よろしくお願いします。」
「ああ、大変だったな。迷惑かけてしまったな。
頑張ってるんだな。マスターは行方不明だって?
コイツらもショックでしばらく呆けていたよ。」
「アオが死んだなんて信じられない。
かたきを打ちたいが、代行に止められてる。
悔しいよ。チャイマなんかつぶせばいいんだ。」
ガンスが言った。
礼於は、彼らがアオを連れて来た事は考えないようにしている。誰かを恨むのは筋違いだから。
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