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第188話 カクテル
ロジとミトは “バー高任”に来た。
「礼於、来たよっ!」
元気よくミトが入って来た。
「いらっしゃい。礼於は仕事でまだ来ないんだ。
12時過ぎるかな。」
傑の声にロジが
「ああ、“ディアボラ”に勤めているんだな。
ミト、待ってるかい?」
「もちろん待つよ。僕カクテルがいいな。」
「何か、ご希望は?」
「一度飲んでみたいと思ってたのがあるんだ。
ブルームーンっていうの。」
「わかった。お待ちください。」
シェークしてカクテルグラスに注がれたのは、綺麗な紫色だった。
「パルフェ・タムールっていうすみれの香りのリキュールが入っているんだよ。
ジンがベースでちょっと強いんだけど。」
「パルフェ・タムールってどんな意味?」
ロジがミトを抱き寄せて
「完全なる愛っていう意味だ。
そう言って頬に軽く口づけた。
ミトは真っ赤になって、
「じゃあ礼於がきたら、傑も作ってあげて。
みんなに薦めよう
ハジメやジョーちゃん、レイモンや、藤尾さんにも。」
「ただいまぁ!」
礼於が帰って来た。
「ドンペリ、飲み過ぎちゃった。
あ、ミト、いらっしゃい。」
礼於がミトにキスした。
「礼於、酔っ払ってるでしょ。」
「うん、酔っ払ってる。
今はまだ、レオンをやってる感じ。
ふーっ、切り替えなくちゃ。」
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