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第195話 ディアボラ
ハジメとタカが、淳と零士に案内されて、テーブルに来た。
「ご指名は、レオンだよ。」
タカがウインクした。タカもホストと見紛うイケメンだ。他の席の女性客がタカに見惚れている。
「いらっしゃい、タカもご指名されそうだね。
ハジメちゃんもいい男だし。」
他の席の外国人客が、マッチョなハジメに熱い視線を送って来る。明らかにゲイのようだ。
レオンがハジメとタカの席に来た。
「白薔薇さん達が来てるから、合流する?」
「うん、いいね、奥の席?」
「こんにちは。
wanwanのお仕事以来ですね。
お元気でしたか?」
ハジメとタカが来て、白薔薇さん達も盛り上がっている。
次々に常連さんがやって来る。
「いらっしゃい、麗華さん。」
マダム・セキグチ、の関口麗華社長が、女性シェフたちを引き連れてやって来た。淳の担当だ。
レオンが挨拶に行くと
「レオンは忙しいから、気を使わなくていいわよ。席に来てくれてありがとう。」
英語が堪能な零士には、あの外国人達がいつも指名してくれる。さっきから、ハジメを席に呼べ、と煩い。
「あの方はお客様ですから席には呼べませんよ。」
零士がいくら言っても聞かない。どうやらフランス語訛りの英語のようだ。
ハジメにはわかったので、零士を助けるつもりで、こちらに来た。その席にグレースもきた。
「ハイ、レオン、これ私の友達。
サルヴァトールとアンソニーよ。通称サルとトニー。マナーが悪かったら、私に言ってね。
叩き出すから。」
グレースが笑って言った。
「そうだ、レオン、肩のタトゥーを見せてやって。」
サルとトニーは、グレースに叱られてしゅんとしてしまった。
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