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弄ぶ 5
片腕を後ろから掴み、引き寄せるように腰を打ち付けることで抽挿がやりやすくなる。
間断のない一方的なピストンは、より激しさを増した。
「気持ち良さそうにチンポに吸い付きやがって」
パンッ、パンッという下品な程の音を立てて肉を押し潰す行為は、情交というよりも穴を使って肉悦を貪るための手段ですらあった。
打ち付けられるたびに双丘から太腿が波打って、その抽挿の力強さを見せつける。
「ッ、ぅっ……いく…っ……イ、くッ」
支配する震えが不随意であるように、そう善がる声も無意識のままだった。宣言することで暴力的な快楽を少しでも発散しようとする。
脳をドロドロに溶かし尽くすそれは、拷問めいてアルヴァを深い淵に引きずり込んでいった。
並外れた膂力で容赦なく突き上げられ、極太のカリ首を腸壁に擦り付けられ掻きむしられれば、常に絶頂しているような感覚が全身を侵食する。
背後の男は深く腰を押し付けながら、最も良い反応をするところを探り、抉り抜く角度を少しずつ調節する。
頭も背も反らせながら、天井を仰ぐ目を閉じて眉根をきつく寄せる。
爪先から太腿までをぴんと伸ばし、激しい抽挿によってもたらされる一方的な暴乱じみた快楽の底に沈められていた。
「あ゛ッ……ン゛ぁっ……いぃ゛ッ…! またイく、っ……奥でッ……イっ、ぐ…ぅ……ッ!!」
戦慄 きはピストンの容赦のなさの分だけ大きい。
ひときわ深い絶頂感に、ぶるぶると全身が震えがこみ上がってくる。
硬さのない陰茎からは、押し上げられるように先端から透明に近い粘液をどぷりと溢れさせた。
快楽も程度を過ぎれば苦痛になる。
何度も極まりの深い沼に落とされて夢と現との境目の区別がついていない。
ずるり、と抜けそうなほど腰を引く。
その後に上体を引き寄せるように、再び腸奥のひだを掻きわけながら奥深くに、熱く硬いぬるつくものを捻じ込んだ。
露わになっている背筋に、ゾクゾクと痙攣が走る。
強く弱く、何度も繰り返し延々と続く多福感に溺れさせられ、這い上がれなかった。
「……ん゛……ぉ゛ッ」
余韻を感じる間もない長い絶頂に、薄く開けた瞼に上転しかけた瞳が半分隠れた。
意識が白い闇に散らされそうになって、力が抜けた膝が折れかける。
「ちゃんと立ってろ」
背後から獣めいて犯す男はそれを許さない。腕を掴み、床に崩れそうな体を引き上げた。
「あんたは気持ち良くイっただろうが、こっちはまだなんだよ」
大きな手のひらが振り下ろされて、尻肉を打ち据える。
「……う、ぁ゛ッ……」
ビクンと腰が大きく跳ねる。未だ硬く長大なままの腸奥に嵌め込まれた楔を、ぎちりと強く食い締めた。
叩かれた衝撃が、アルヴァを現実に引き戻した。
焦点を結んだ視線で、無機質な壁を睨みつける。
脱力しそうな両脚を踏みしめて、姿勢を整えた。
この凌辱に屈服させる意味があるのならば決して懇願しない。
腹の奥深くを突かれ、こじ開けられる感覚にどうしようもなく声を上げても、相手が望む凌辱を受けるだけならば、まだ服従したとは言わないはずだ。
『嫌だ』とも『止めろ』とも、哀れを乞うた覚えはない。
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