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第2話

 ある意味、おかげで文系だけはいつも満点に近いし、そういった映画や小説のレビューブログなんてのも書いているので、文章力も我ながらなかなかだと思う。  物作り自体には興味がないので、将来はライターか、評論家にでもなろうかな。いやでも、顔出しは嫌だしメディアで他者とバチバチ口論できる自信もないから、とりあえず前者か。  ネットのオカルト界隈では俺は我ながら結構有名人だし、同志達と話ができるから、決して悪いことばかりではないのだけど。  そんな中、この頃興味を持ち始めたのは催眠術。エンタメの要素が強いイメージだったからあまり勉強したことはなかったが、「催眠療法」を知ったのがきっかけだった。  二つは似て非なるもので、療法と言うだけあって、医療行為にも使われる。  心身共にリラックスし、過去のトラウマや、潜在意識のネガティブな言動を誘導して修正していく。  つまり相手の心を少しでも楽にさせ、安定した日常生活を送れるようにすることが目的。  一説には古代エジプトから使われていたそうで、医学的に進歩していたというあの時代にも……とロマンを感じてワクワクした。  催眠術師になりたい訳じゃない。精神科医や臨床心理士になりたい訳でもない。  強引に洗脳して相手の言動を変えてしまうようなマインドコントロールの類いは、もってのほかだ。  あくまで趣味の一環として、誰かにかけてみたくなった。  自分ではよくわからないから、できればそう……他人に、それも身近な誘導できそうな人に。  親には効かなかった、というかさすがにそんな度胸もなく。

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