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第34話

「それに……悠太はもう何となく気付いているだろうが、僕はその……正直、家族仲が良いとは言えない。こんなこと……悠太にしか相談できないんだ」  やっぱり……家の人とあんまり上手くいっていないのは事実だったか。  そりゃ勉強だの、付き合う友達は選べだの、かと言って大人には「将来の為を思って」だとか言われながら時には背伸びして媚びへつらってまでコネを作らなきゃいけないなんて。俺達の年頃からしたら下手すりゃ病むレベルの重圧だよな。  それが嫌だから、いや大した理由もないのにグレる少年少女だってたくさんいるのに。 「その……家庭のことは……俺は首を突っ込む資格はないけど、橘花さんならしっかり話し合えば上手くやれるはずだよ。それに……橘花さんとの関係も……えっと、今は悪い気はしてないし。俺なりに……ちゃんと真面目に考えてるから」 「悠太……ぼ、僕は君に酷いことばかりしているのに」  ううん、本当は逆。全くの真逆だ。  それでも慧は疑うことを知らず、俺なんかの妄言に感極まりそうになっている。  慰める振りまでして、俺はとんだ偽善者だ。  でも俺だってもうすっかり慧の虜で、このまま慧がまた手の届かない場所に行ってしまったらと思うと……後には引けない。  ただ、慧とセックスしたいが為に催眠はここのところ使いすぎたかもしれない。  何度も何度も記憶が抜け落ちていたら、慧でなくても身体を心配する。  頻度を落としたら、それはそれでどうなるんだろうか……でも、待たされたぶん、今日は……慧ごめん、やっぱり少しでもヤりたい! 「と、とにかく大丈夫だって! 気にしすぎる方が身体に毒だって。ところで、さ」  催眠スイッチをオンにする。

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