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第14話 ハルマの告白

ふと目を覚ますと、ハルマは寄り添うように横に寝ていた。 「……起きた?」 「あ、うん……。」 多分、ハルマはずっと起きていたのだろう。 時計を見ると三十分くらい寝ていた。 「……あのさ、ハルマは……俺のことが好きで、いいのかな?」 ここまでヤッといて、なんだけど。 「うん……。」 「俺の……どこが好きなの……?」 全然心当たりがない。 ハルマならタツオミだって似合う。 「……中3のとき、生徒会やってたじゃん。お前が副会長で、俺が議長。その時の、書記だった子が、お前のこと好きだったんだ。」 「え?知らなかった。」 大人しかったけど、それなりに可愛かった子だ。 「それを知って、嫌な気分になった自分がいたんだ。リョウスケがその子と付き合ったら、俺とリョウスケの時間が無くなる。そうと思うと、悲しかった。だから、俺はリョウスケが好きなんだってわかって……。俺は、ただ、ずっと……リョウスケとこうして一緒にいたいんだ。」 ハルマは指を絡ませて手を繋いできた。 「そうだったんだ……。全然気づかなかった……。じゃ、じゃあ、この練習、って……意図的に??」 「……冗談で言ったつもりだったけど、実際こうなって、俺も驚いたよ。でも……俺は……嬉しかった。」  そりゃ……そうだよな。 「リョウスケは……どうなの……?」 「……俺は……。」 さっき、ハルマに『好き』と言われて、『俺も』と言ったことを思い出した。 厳密に言うと、快感に押し流されて、『ハルマの中』が好きだ、という意味に近い。 なんて酷い奴なんだ俺は。 「俺は……その、元々ハルマのことは友達として好きだし、こんなこともヤッちゃうくらいだから、たぶん、好きなんだよ。他の男は好きじゃないから……。ただ、なんか気持ちの整理がまだつかなくて……。」 「……他の人を、好きになっちゃうことも、あるよね?」 「ええ?ど、どうかな。色々一気にありすぎて、想像つかないよ……。」 男は好きにならない自信はあるが、女の子だとわからない。 「……リョウスケが、俺のことを好きになってくれるように、がんばるよ……。」 「え……。あ、うん……。」 なんか、不安になってきた。 しっかり付き合うって言った方がいいんだろうか? でも、なんかまだ自分にはハルマを本気で好きになって付き合うような勢いがない。 そのまま恋人同士になるというのは、それもまた嘘な気がする。 「あのさ、俺のこと嫌になったり、他の人を好きになってもいいから……そのときは、言ってね……。知らないままそうなってたら、やっぱり傷つくから……。」 「わかったよ……。」 今のところ、そんな予定はないけど気をつけようと思った。

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