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第15話 ハルマの気持ち

リョウスケと、してしまった。 偶然というか、計画というか。 リョウスケは、最後まで俺に好かれているとも知らず、練習だと思っていた。 俺が、リョウスケを好きな気持ちは本当だ。 でも、もしキスをして、やっぱり男は無理だとわかるなら、それはそれでいいと思ってた。 リョウスケとキスをして、気持ち良かった。 別に、リョウスケのテクニックが良かったとかじゃなくて、リョウスケに求められ、密着できて昂った。 何度かキスをしているうちに、リョウスケがどうしたら俺が気持ち良くなるか試してくれて嬉しかった。 リョウスケは、ただ快楽を追った結果かもしれないが、それでもいいんだ。 俺より少し体格が大きいから、抱きしめられると安心するし、ちょっと強引にされるとムラムラしてくる。 すっかり、体もリョウスケが好きになってしまった。 中学の時、リョウスケはそれなりにモテていた。 気さくで、人の悪口を言わない。 素直に人の良いところを言える。 リョウスケは女好きの割に鈍感で、自分が好意を持たれることに気づかないんだ。 生徒会で、書記の子がリョウスケを好きだと聞いて、自分の中にドロドロした気持ちが湧き上がってきた。 つい、「リョウスケには好きな子がいる」と、嘘をついた。 彼女は、リョウスケを諦めた。 最初は罪悪感があったけど、「簡単に諦めるくらいだから本当はそんなに好きじゃないんだ」と自分に言い聞かせた。 そういうことが、何回かあった。 リョウスケとはしたけど。 リョウスケに大切にされているのはわかるけど。 恋人のように愛されているようには感じない。 やっぱり、リョウスケにとって俺は…ただの練習なんだろうか。

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