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★第17話 ラブホ

本屋に行ったあと、街中のラブホに入る。 たくさん部屋があって、なかなか選べない。 「……安い部屋だと、あまり俺の部屋と変わんないかも……。」 ハルマがボソッと言う。 まあ、確かに。 せっかくいくらかでも払うなら、ちょっと面白いところがいい。 ハルマにとっても初めてのラブホだ。 初体験くらい雰囲気があるところにしたかった。 「今日は、俺が出すよ。」 「え…でも…。」 「グッズ代も渡してないし。」 「じゃあ…よろしく。部屋は、任せるよ。」 ハルマはなんだか恥ずかしそうだ。 部屋は、少し可愛いめの部屋にした。 カラオケやパーティー的に色々遊べる部屋もあったが、この二人で今更ここではやらない。 部屋に入ると、思った以上にキレイだった。 「へぇ!普通のホテルよりいいね。」 ピンクのソファ、明るい緑の壁紙、薄ピンクのベッド。 照明も花の形のランプだ。 女の子なら、安心(?)するかもしれない。 これがただの狭い部屋に白いベッドだったら生々しすぎる。 「なんか……可愛い過ぎて、逆に恥ずかしいよ……。」 「そうかな。俺はこういう雰囲気の方が好きだけど。なんだろ、ディズニー的な。」 そういえば、ハルマは中学の修学旅行のディズニーもそんなに積極的ではなく、全部俺が行きたいところにした。 どちらかというとハルマはジブリ派で、その中でもナウシカとラピュタが好きだ。 風呂場をみると、広い。 ここでもイチャイチャできるようになっているのか……。 ぼんやりと、いつも見ている画像の女の子を思い出し、ムラッとした。 「リョウスケ……?」 ハルマに声をかけられて正気に戻った。 いや、どっちが正気なのか。 むしろ裸の女の子を妄想する方が正気で、ハルマと一緒にラブホにいる状況が正気ではない。 が、現実は現実だ。 「えと……シャワー、浴びる?終わってからにする?」 「俺は、朝入ってきたから、後でいいかな……。」 「俺もそうだから、後にしようか……。」 何となく、休日ハルマに会う時は、朝シャワーになっていた。 無意識にも期待してるんだろう。 ベッドまでまだ距離はあったが、ハルマを抱き寄せてキスをする。 とりあえず、キスさえ始まればなんとかなる。 ハルマも手を背に回してくれる。 仮に、NTRが叶う日があるとすれば、まず俺とハルマがラブラブでないことには始まらない。 そんなうまくいくことは無いと思う。 が!せめて妄想内のクオリティは高めてもいいだろう。 「ハルマ……好きだよ……。」 恥ずかしかったが、言ってみた。 「……本当に?」 ハルマが腕をほどいて俺を少し突き話した。 まじまじと顔を見られる。 「本当に、そう思ってる?」 「え……そんなに……白々しかったかな……?」 嘘では無い。 ちょっと一般的な恋心とは違うが、ハルマのことは好きだ。 「好きじゃなきゃ、できないよ。」 それは、本当に。 「……リョウスケ……。」 ハルマが激しくキスをしてくる。 「んっ!はっ……ぁっ。」 ハルマの勢いに、俺の方が声を出してしまう。 さらにハルマの手が下半身に伸びる。 ズボンの上からだが、擦られて興奮していく。 勢いで壁に押されると、ハルマは跪いて俺のズボンのベルトを外し、ズボンとパンツを下げて露出させた。 「え!あ!ちょ……!」 ハルマはそのまま俺のモノを舐め始めた。 サオから先から、ハルマは美味しい飴にしゃぶりつくかのように舐め回す。 唾液か俺のかわからないくらいぬるぬるになったところに、ハルマの熱い吐息がかかり、溶けてしまいそうだ。 「あっ……!や……ッ!ちょっと……。」 両想いではあるが、ハルマに無理矢理されているという状況は俺を異常に興奮させた。 ハルマは可愛いが、いざとなったら男でもあるのだ。 さらにこの、立ったまま奉仕されるのも罪悪感がある。 俺の頭はすっかり茹であがった。

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