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第56話 仲良し
カシワギ先輩が優しくキスをする。
昨日のエロいキスじゃなくて。
恋人同士が、愛を確かめ合うように。
チュッチュッと、何度も唇を重ねる。
今まで、キスなんてたくさんしてきた。
なのに、こんな軽いキスで俺の下半身は興奮してきた。
「……リョウスケの口。チキンナゲットの味がする……。」
先輩がクスッと笑う。
「……それは……そうですよ……。」
さっき、食べたもん。
首筋に吐息をかけられる。
先輩の冷たい指先がシャツの中に入って来て、胸から腹を撫でられる。
先輩の興奮してきた息遣いが耳にかかる。
まるで、獣に食われる前みたいだ。
怖さと興奮が入り混じってゾクゾクする。
自分の呼吸も荒くなっていく。
何もしていないのに、なんでこんなに高ぶるんだろう。
先輩が俺の制服とシャツのボタンを外した。
はだけた胸に吸い付く。
乳首から、痛みのような快感のような刺激が走る。
「ふぁっ!あっ!」
ねっとり舐められたり、キュッと吸われるのを繰り返されて腰がのけぞる。
「んんっ!あっ!先輩っ……だめぇ……。」
「……だらしないな、リョウスケ。これくらいで悶えるなんて。」
下半身もザワザワしてくる。
先輩は上半身裸になった。
エロ眩しい……。
今度はエロいキスをされる。
先輩の舌が激しく出し入れされて唾液がグチュグチュいう。
こんな風に……下もやられてしまうんだろうか……。
俺の唾液なのか、先輩の唾液なのかわからないまま飲み込む。
「今日も、お尻で遊ぶ?」
先輩は目を細める。
正直、もう、尻はいいから、しごいて出したい。
キスと乳首でこんなに自分が盛り上がるとは思わなかった。
「僕は……早くリョウスケがお尻もできるようになって、僕ので気持ち良くさせてあげたいけど。」
先輩は急に健気なオーラを出した。
オラオラこられたら怖いけど、逆にそんな言い方をされたら……。
先輩は、俺のズボンを半分おろして指を穴に持っていき、刺激してきた。
「あ……。」
「……もっとしてほしい?」
「……あ……えっと……。」
触られての不思議な感じはまだ快感にはなっていない。
「リョウスケが、してほしいならするけど。」
「……あ……それは……その……。」
してほしい、ってほどじゃないけど、今辞められたら寂しい。
寂しいって、何だろう。
「俺……尻がどうのこうのじゃなくて……もっと……先輩と仲良くしたいなとは……思ってます……。」
カシワギ先輩はキョトンとした顔をした。
「……だから、セックスの準備に、尻を開発してるんじゃん?」
「あの、仲良くってのは……セックスだけじゃなくて……。まあ、キスもハグも入るんですけど……それだけじゃなくて……。なんだろう……もっと……先輩のこと知りたいなって……。」
本音を言えば、テーマパークで二人がイチャイチャしてるのが羨ましかった。
俺もあんな風に心を弄ばれたい。
「あはは!ホントにリョウスケって面白いね。」
先輩は俺のパンツとズボンを引き上げて、俺のいちもつをしまってくれた。
「いいよ、リョウスケの趣味に付き合うよ。順番的には、僕はハルマとタツオミの次の、3番目だね。よろしく。」
え?うん。
そうなる?
急に異世界ハーレムみたいなかんじ?
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