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★第71話 お仕置き
「ちょっ!何をっ!」
先輩は慌てている。
「リョウスケ君、ミナトはね、エッチなことが大好きで、しかも顔が優しげだから相手がすぐ騙されちゃうんだ。だから、こういう時にすぐお仕置きしとかしないと、いけないんだよ。」
まじか、今からヒビキさんのお仕置き始まっちゃうの?
こちらが興奮……いや、緊張してくる。
「ごめん!わかってる!わかってるよ!でも、今回はホントに何もしてないんだよ!」
ヒビキさんは先輩の両手を押さえつけているが、力が緩む気配はない。
「リョウスケ君、ミナトの両手を押さえてくれる?」
…え?俺?
「ダ、ダメ!リョウスケ!こんなお仕置きを見たら、リョウスケの変態度が爆上がりする!」
お仕置き……見れちゃうの……?
しかもそれが"先輩がされる側"というのが非常においしい。
俺は意を決してベッドの頭側に座って、ヒビキさんの代わりに先輩の手を押さえた。
「バカ!あとで覚えてろよ!」
「先輩にスマホ見られてからは、失うものは何も無いんで。」
スマホを見られた時の絶望を思い出したら、ヒビキさんの手伝いにも大義があるように感じた。
ヒビキさんはその間にさっさと準備をしたらしく、先輩のズボンとパンツを下げた。
なんだかんだで、俺は先輩のは初めて見る。
相変わらず細マッチョの逞しい腹筋から、想像通りのエロい下半身が続いている。
「自分で選んだんだから、これでいいよね。」
ヒビキさんはさっきのおもちゃの電源を入れた。
先輩のあそこにそっと当てる。
「んっ……!」
先輩は足を閉じて耐えようとしている。
が、ヒビキさんが足をこじあけ、そのまま覆い被さり、先輩の乳首を舐め始めた。
「あぁっ!いやっ……!あっ……!」
すごいものを見せられ始めた。
先輩の悶える姿に、正直自分の下半身が反応している。
それと対比して、ヒビキさんの冷静さたるや。
なんで?
「リョウスケ君、ミナトがイクとこまで見たい?」
「えっ……あ……。」
見たい。
めっちゃみたい。
でもそんなこと言ったら、やっぱり俺、変態だよね。
ヒビキさんには変態って思われたくない……。
「帰れよリョウスケ!お前はハルマがいるからいいだろ!」
そう言えば、先輩……ハルマにはちゃんと謝ってないんじゃないかな……。
「先輩……あの日、ハルマの同意がないまま、ヤッちゃいましたよね?」
「ラ、ラブホに自分で来たんだから、同意も同然だろ!」
「でも、泣いてたんで、やっぱりちゃんとした同意はなかったんじゃないかと思うと、今、ここで先輩のお仕置きを見るのがハルマの敵討ちになるかと……。」
「お前がスケベで見たいだけだろ!」
ホントはそう。
「……じゃあ、リョウスケ君、しっかり押さえててね。」
ヒビキさんが無表情で言う。
「んああっ!!ああっ!!」
奥の方に入っているようで、先輩が叫んだ。
腰が浮いて、からだをよじらせる。
「んんっ!!はぁっ!!あっあっ!!」
先輩のキレイな顔が赤らみ、涙目で、口元が淫らに開いている。
あの怖いカシワギ先輩が、エロく悶えている……。
自分がヒビキさんなら、おもちゃをやめて自分のを入れたくなるところ…なんだけど…。
ヒビキさんは興奮している様子がない。
そのギャップのせいで、こちらもスケベになり切れない。
不思議な気持ちだ。
「あっ……ああっ!!」
先輩が、急にぐったりした。
イッたんだろうか。
ヒビキさんはおもちゃを抜いた。
「後輩をいじめちゃダメだよ。」
「……はい……。」
ヒビキさんはそう言って、部屋を出て行ってしまった。
え?俺はどうすれば?
「リョウスケ……もういいだろ……。」
「わあ!すみません……!」
慌てて手を離した。
先輩はズボンを引き上げたものの、そのままドアの方に背を向けて、横になって目を瞑ってしまった。
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