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*身も心も合わせて 1

 思っていたより早く怜央が戻ってきた。暫くしてお風呂が沸いたアナウンスが鳴り、怜央の側を離れて部屋を出た。  脱衣所に入ると新しい着替え一式が丁寧に畳まれて置かれていた。  服を脱いで洗濯機へ入れて、浴室に行くとたくさんの湯気に迎えられる。  湯船にいっぱいのお湯といい匂いが広がっている。お花系のバスソルトでも入れたのだろうか。  体を洗い久しぶりに湯船へ浸かった。丁度いい湯加減に思わずため息が出る。 「ふぅ……」  服を脱いだ時にやはり後孔が濡れていることが分かった。Ωに生まれた宿命なのかもしれないけど、決して気分のいいものじゃない。    そっと指で後孔の入り口に触れてみる。普段は固く閉ざされているはずのソコが、少しの刺激だけで指を受け入れようと動く。    はしたない反応に顔が熱くなった。そして意に反して息が上がり始めると、体の震えが止まらなくなる。いよいよヒートがきたのかも。 「怜央……」  一番愛おしい人の名前を呼ぶけど、彼はリビングにいて聞こえていないから返事はない。  自分で何とかするしかないと思い、手で硬く勃ったペニスを握った。  その瞬間、脱衣所の扉を開く音がした。慌てて手を退かせる。 「郁美。う…これは…ヒート始まったの」 「怜央。きたみたい」 「一人で出られるかい。僕も手伝おうか」  そう言って浴室の扉の前に怜央の気配を感じた。 「や…開けないで……ダメ!」  静止の声も虚しく、扉が開けられて怜央が入ってきた。  何の躊躇もなく、服を着たまま湯船に入ってくる。 「っ、凄い匂いだ……」 「やだ……来ないで、あ、触ったらダメ!」  肩に触れられただけで快楽の波が押し寄せて、イってしまった。恥ずかしくて顔を上げられない。 「大丈夫だよ。僕が何とかする。パートナーでしょう」 「こんなの見られたくない。僕がいやらしいって怜央に知られたくないよ」  泣き言を発する口に怜央の唇が触れた。優しく啄むようなキスを繰り返される。 「郁美のエッチな姿見せて。可愛いよ」 「触れられただけでイったのに可愛いわけない」 「ヒート中は媚薬飲んだみたいなものでしょう。それにいやらしいのは郁美だけじゃないよ。ほら……」  手を取られて怜央の股間に当てられた。そこは確かに硬く布を押し上げていて、思わず手を退かせた。 「ラットになったの」 「違うよ。フェロモンに当てられてる。自分でもびっくりするくらいガチガチだよ」 「怜央でもエッチになるの」 「なってるよ。続きはここじゃなくて寝室へ行こうか」  髪が鬱陶しいのか手で後ろへやると舌なめずりをした怜央と目が合った。卑猥な行動に胸が高鳴り後孔が疼く。  怜央が腰と膝裏に手を入れて簡単に持ち上げると、脱衣所でバスローブに包まれ部屋を出た。    

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