22 / 47

*身も心も合わせて 2

 寝室へ運ばれて大きなベッドに優しく下ろされた。そして上から覆いかぶさるように怜央がやってくる。お互い顔も紅潮してるし、息も上がっていた。  初めて見た怜央の熱情を孕んだ瞳が優しく細められている。 「郁美。愛してもいいかな」  理性を失わず優しく囁いてくれる怜央に、躊躇なく頷いた。  はしたないとかどうでも良いくらい、目の前の男を本能的に欲している。これだからΩは卑しくて、嫌いなんだ。  破顔した怜央が頬や髪にわざとらしくリップ音を立ててキスした。擽ったくて身を捩り、ふふふっと声に出して笑ってしまう。  抱かれることが怖くないと思うのは初めてだった。これから行われる行為に期待と喜びを覚えている自分がいる。  恐怖がチラついても怜央ならば大丈夫だと確信が持てた。 「怖くない? 嫌なら郁美が出すのを手伝うよ」 「大丈夫。怖くないです」 「優しくするからね」  それ以上の言葉は要らなかった。体から自然と力が抜けて身を委ねる。  頬へのキスが唇にやってくると何度も啄まれながら、バスローブの前をはだけられた。  怜央の視線に晒されて恥ずかしいけど、体を隠す余裕はなかった。 「……ぁあ、んん」  空気を取り込むために開いた口内へ舌が差し込まれる。強く唇を吸われ、舌が探るように動く。舌先が上顎を愛撫されるたびビクビクと腰が震えた。  長く深い舌同士のキスは気持ちよかった。もっと強請るように怜央の後ろ髪を掻き回して行為に没頭した。 「ん、んふ……ッん、ぅ、ん、ん」  薄く目を開くと怜央と目が合った。激しい口づけを受けながら服を脱ぐ様は妖艶で、見つめずにはいられない。  名残惜しいけど唇が解かれ、代わりに手がお腹から上へと感触を確かめるようにやってくる。 「っん、あ……」 「郁美。とってもエッチだね。可愛い」  手が胸元へやってくると指先で乳首を掠められる。 「んあ、ん、はぁ……や、だめ」 「ここぷっくりしてピンク色だね。触られて気持ちいいの」 「や、ン、っふ、触らないで……恥ずかしい」  恥ずかしくて怜央の腕を掴み、胸から退けようとするけど力が上手く入らない。  指先で弾かれ、引っかかれると乳首は一回り大きく勃ち上がった。こんなに気持ちいいなんて知らない。 「や……も、はぁ、う……怜央。イく……」 「何度でもイっていいよ」  乳首で感じてしまった羞恥心なんて、どうでもいいくらいに乱れて、怜央の手練だけで遂には達してしまった。  恥ずかしくて両手で顔を覆い隠す。怜央と目が合わせられない。僕は胸で感じてイってしまう淫乱だったなんて……

ともだちにシェアしよう!