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第5話**
震える手で涼の身体を抱きしめ、口づける。甘い吐息を逃がさない様に何度も何度も吸い付いて舌を絡めた。
「ぁ……博信」
「これで兄さんのおくちは綺麗になったよ。他は? どこが汚いんだい?」
俺は努めて優しく問いかけた。奴に触られた箇所を少しづつ聞いていく。
「む……胸を……」
強張った身体にゆっくりと舌で転がすように舐めてやると少しづつ緊張が解けていく。
「今、兄さんの乳首を舐めてるのは誰?」
「ひ……ひろ……のぶ」
「そうだよ。兄さんを愛撫して兄さんを愛してるのは俺だよ」
「んぁ……ひろ……ぁ」
「兄さんの中、全部を俺が消毒してあげるからね」
腹まで舐め上げると涼の雄が少しだけ持ち上がってるのが見えた。
「ふふ。可愛い。ここも綺麗にしてあげるからね」
ぱくりと咥えると先端を舌を押し付けるようにして音を立てて吸いあげてやる。
「やっ。だめ……そんな……汚いから」
「兄さんの身体はどこもかしこも甘くて汚いところなんてないよ」
その後くまなく全身を舐めると足首と手首に赤く縛られた後があるのを見つけた。
「兄さん、背中を見せてくれる?」
俺はそのまま視線を下に降ろし赤く腫れあがった後蕾をみつけてしまった。
「うっ……うう……」
「泣かないで。大丈夫だよ」
俺は怒りに血が沸騰しながらも出来るだけ優しい声を涼にかけた。こんなに腫れあがるまで奴は涼を凌辱したのか。やはり奴はどんな手を使ってでも社会的に抹殺し精神的にもズタズタに壊してやろうと薄暗い気持ちが持ち上がる。
「いいかい。今日からここに触れるのは俺だけだ」
俺は軟膏を後蕾に塗りこめた。最初は優しくひだをなぞるように、涼の反応を見ながら指圧をするように強弱をつけて。やがて軟膏の量をふやして後蕾に指を滑り込ませた。
「ひぃっ!」
涼の身体が恐怖でこわばる。
「兄さん……涼。怖くない。これはお薬だよ。中にも塗らないといけないでしょ?」
なだめるように口づけながら指をすすめる。
「んん……」
「涼……愛してる。愛してる。怖くないから」
いやいやをする子供をあやすようにゆっくりと優しくといかける。舌を絡め深く口づけをし、涼が蕩けるのを見定めてゆっくりと二本三本と指を増やす。
「はっ……ぁ」
「涼。今から涼の中を綺麗にするからね。俺のでいっぱいになって」
「ひろ……のぶ……」
こくんと涼はうなづくと俺の方に向いて腕を俺の首に絡めてきた。この上もなく可愛い。俺を信じて身をゆだねてくれている。そう感じるだけで全身が歓喜で震えた。
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