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67.週末レッスン③

腕の中でスウスウと安らかな寝息を立てているカイが愛しくてたまらず、誉はぎゅうと抱きしめた。 その柔らかい髪に頬を寄せると、甘くいい香りがする。 少しだけ汗ばんだその額にキスをした後、我慢できなくて舌を這わせる。 甘くて、とびきり美味しい。 「はあ、可愛い……可愛すぎる……大好き……」 胸の内に収めておけない感情が、口から素直に出てしまう。そのまま鼻の頭、唇を食んだ。 ムニムニと甘噛した後、吸う。 「んぅ……」 眠るカイから小さな声が漏れた。 誉はそれを気にせず舌を挿入し、口内を犯す。 「ちいさなお口、可愛い」 気持ちが高ぶって、更に奥へと舌を這わせていくと、カイの喉がヒクッと鳴った。 唇を離すと、カイが蹲って咳き込む。 その背を暫く撫でて咳が収まるのを待った後、再び誉はカイの唇を堪能し始める。 お姫様のご所望通りお風呂を済ませた後、その体に快楽を叩き込んでやった。 カイは何度も達し、最後の方はもう無理と泣きべそをかいていたが、それでも容赦なく自分から与えられる快楽を受け入れようとするその様子は本当にいじらしく、愛しくてたまらなかった。 カイは体力がないので、二度目のお風呂の途中から船を漕ぎ始め、今はもうすっかり夢の中だ。 念の為少々睡眠薬を盛ったので、朝まで起きることは無いだろう。 「カイ、補講を始めようか」 誉は眠るカイにそう囁くと、ゆっくり寝間着を脱がしていく。 「乳首、赤くなっちゃったね。 明日擦れて痛いって泣いちゃうかな。 後でおくすり塗ってあげようね……」 楽しそうに独り言を言いながら、手際よく着ているものを全て脱がせる。次にちょっとした遊び心で、裸の上にエプロンドレスを着せてみた。 先程料理の時着せていたのとは違う、プレイ用のものだ。胸のところが大きく開いた、黒い生地に白いレースが映えるベビードール型のエプロンは想定よりもずっと可愛くて、エッチだ。 「すっごく可愛い、もう、大好き」 顔だけ見ていれば完全に女の子だが、細いながらもその体格はちゃんと男の子だし、エプロンの裾を捲ると、ピンク色のペニスが顔を出す。このアンマッチさがたまらない。 その姿を写真に収めるのもそこそこに、誉はカイへの愛撫を始める。 最近ふっくらしてきた乳輪ごと胸を吸うと、ピクンとカイの身体が震えた。 先程散々可愛がってやったので、敏感になっているのだ。乳首は直ぐにぎゅっと固くなる。 コリコリのそこを舌先でねっとりと舐めると、カイの口からは、ふうふうと熱い息が溢れた。 胸への刺激を得て、ペニスがやんわり勃ち始める。しかし、既に何度も射精した後なのでそれ以上固くならない。ふるふると震えながら少量のカウパーを溢すだけのそこを横目に、誉はその更に奥、アナルの方に指を伸ばした。 トントンとそこをつつくと、孔はぎゅっと締まって反応する。それから、誉の指先に吸い付くように開いた。 そのまま縁をぐるりとなぞると、カイの腰がモゾモゾ動く。刺激が物足りないのか、足を開いて指にそこを押し付けてくるから、誉はクスリと笑った。 「そうだね、早く中に欲しいね」 そしてローションを垂らして、孔の中に押し込んでいく。人差し指の第一関節まで挿入して、浅いところをくちゅくちゅと刺激して慣らす。カイの喉が震えて、抜けるような甘い声が出た。 その白い手が所在なく宙を彷徨うので、誉は受け止め握ってやる。カイが握り返してくれたのを確認し、誉は更に指を奥へと挿入した。 カイがふうっと深く息を吐く。 そしてその唇がパクパクと動いたかと思うと、赤い舌が出てきた。キスのおねだりだ。 「気持ちいいとキス欲しくなるの、クセになっちゃったかなあ」 一見困ったような口ぶりだが、誉は嬉しそうにそれに応えてやる。直ぐに絡みついてくる小さな舌が愛しい。 キスが深まるたび、カイの内壁がヒクヒクと動く。それに誘われるまま前立腺をトントンと刺激する。するとカイの細腰が跳ねた。その舌先が痙攣し始め、握られた手の力が強くなった。 そしてカイの後孔がぎゅっと締まり、そして弛緩する。 「ン、ン……」 「カイがイくとこ、本当に可愛いなあ…」 射精はなかったが、カイは達したようだった。 裏腿の筋が痙攣している。 唇を離すと、カイはまたふうっと息を吐いた。 誉は指を引き抜いて、今度は小ぶりのバイブを取り出した。ローションをたっぷり垂らして、後孔に先っぽを押し当てた。 誉はカイの下腹を撫でながら、慎重にそれを挿入した。何度か腹に力が入って進むのを止めたが、然程抵抗なく全てを挿入することが出来た。 ゆっくり抜き挿すると、ローションと共にはしたない水音が響く。 カイがふるりと震える。 「あ、あん……」 カイからかわいらしい声が漏れ始めた。 未だこんこんと眠ってはいるが、気持ちよさそうだ。いつの間にか乳輪が更に膨らんで赤く染まり、乳首がツンと天井に向かい勃っている。 真っ白だった肌はピンク色に染まっていた。 奥がぎゅっと締まり、強い抵抗を感じたと同時にカイの腰がもう一度跳ねる。ぐっと持ち上がったそれは直ぐに布団の上に落ちた。 てろりとペニスの先っぽから露が溢れて太ももを汚す。 ゆっくりバイブを引き抜すと、ぽっかり空いた後孔から蠢く内壁が見える。 誉はカイの足を更に開かせ間に入ると、手際よく自分のペニスにコンドームをつけた。 それはバイブよりも二回りほど太いが、解されたカイの孔は問題なく受け入れてくれた。 それが余計に嬉しくて、誉はカイに口づける。 「んう、うーー」 すると徐ろにカイは腕を上げ、誉の首に手を回す。そのまま引き寄せるようにぎゅっと抱きしめられて誉の胸が高鳴った。 「カイ、俺のことが大好きなんだね、嬉しい」 「あ、ああ、ん……っ」 「気持ちいい?」 「ん、んん……」 誉はそのままカイを抱き直してカイを穿つ。 きつくて熱くい内壁が、誉を取り込もうと収斂した。 「あー、やばい、俺も気持ちいい。 すぐイっちゃいそう」 「イ、いぃ…」 「カイもイく?いいよ、たくさん気持ちよくなってね」 そう言った瞬間、ペニスが強く締め付けられた。 カイの腹がぺこぺこと凹む。 「メスイキ、じょーず」 誉はカイの腹を撫でながらうっとりとそう言うと、更に奥をトンと突付いた。 うう、といううめき声と共にひゅっとカイの喉が鳴る。 「こっちはまだ痛いのかなあ…」 寄せられた眉の間を舐めながら誉はそう独り言で、少しだけペニスを引き抜いた。 「カイの一番奥まで欲しいな……」 何度かこうやって眠っている間に慣らしてはいるものの、結腸まで至るにはまだ時間がかかりそうだ。少し残念に思いながら、誉はもう一つの性感帯である前立腺を刺激してやる。 これは効果覿面で、またカイから艶っぽい声が漏れ始めた。 「こっちは仕上がってきたかな……」 誉はカイの反応を一つずつ丁寧に探りながら、様々な角度や早さで突いて快感を体に叩き込んでいく。カイは応えるように、気持ちよさそうに模一度深く息を吐いた。 「はあ、中に出したいけど、お腹壊しちゃうと困るものね」 誉は自分も高まってきたことを自覚しながら、残念そうにそう呟く。 「カイ、イくよ」 そして最後、何度か強くカイに腰を打ち付ける。 呼応するようにカイの足がピンと張って、誉の射精の終わりと共に弛緩した。 同時に誉を抱いていた腕からも力が抜けて、ぱたりと布団に落ちる。 ゆっくりペニスを引き抜きながら、誉は愛しそうにカイを抱きしめた。 「上手、上手。お利口さん」 そう囁いてカイの頭を撫で囁く。 誉の初体験は、好きでも何でもない男による強姦だった。それは痛くて、辛くて、地獄のような一夜だった事を今でもよく覚えている。 だから、大切なカイには絶対そんな思いをさせない。先にちゃんとその体に快感を覚えさせて、最高に気持ちいい初体験をさせてやるのだとに決めている。 その努力の甲斐あって、大分仕上がってきているように見えるが、まだ誉の求めるところまでは到達していない。 「カイがセックス大好きになれるように、もっともっと練習しようね」 誉はうっとりとそう呟くと、カイの柔らかな唇に優しいキスを落とした。

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