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第11話※
「やっ!そんなところ、触っちゃダメです!」
慌てて主様の手を止めようとするが
上下に擦られるとたちまちに体から
力が抜けて上手く静止できない。
ぐちゅぐちゅと耳を塞ぎたくなるような
音が鳴る。
「ずいぶん濡れやすいんだな」
なんのことかはわからないけれど
きっと淫乱みたいなことを
言われているんだろうと思う。
恥ずかしい。
本当に初めてなのに。
「やだっ!またなんか来ちゃうっ!
主様ぁっ、止めてってぇ…、んうっ!」
止めてと言ったが止まるわけはなく
また何か出してしまった。
僕の体は変になっちゃったの?
主様の手が離れて、肩で息をしていると
今度はお尻の方を触られる。
「あ、主様?そこは…」
僕の粘液が付いているからか
ぐちゅっと音がして
僕の後ろの孔に異物が入ってくる。
「うゔ…、あ、主様!?
そこは本当に汚いです!ダメです!」
慌てるが、主様に腰を掴まれた。
「暴れると怪我をする。
それに、先ほど清めてきたではないか」
「で、でもそんなところまではっ」
「私の好きにさせろと言ったはずだ」
「う…」
僕が押し黙り、動きを止めると
待っていたかのように
主様の指が動き始める。
主様は顔も指も手も
全部が綺麗で
夜とはいえ電気で明るい室内で
こんな綺麗な人に見られながら
お尻の穴を弄られるのって…
飛んだ羞恥プレイだ。
僕じゃなくても恥ずかしくて死にたくなるだろう。
後ろの方は違和感と少しの圧迫感が
あるけれども
恥ずかしさの方が圧倒的に上だ。
「あっ!?」
ふいに主様の指が僕の中の
一点を掠めて思わず声が出た。
なんか、さっきの粘液が出る感覚がある。
前を触ってないのにどうして?
僕の反応を見た主様は
怪しい笑みを讃えている。
数秒見つめあった後、
また主様の指が動き出した。
「ああっ!やめてくださっ!
変な感じがずっとすりゅっ
やだぁ」
イヤイヤと首を振っても
主様は嬉々として指を動かしてくる。
ズクっと思い快感のようなものが
腰のあたりに響いて
僕はぐったりと力が抜けた。
でも、あの粘液は出ていない。
「もうこっちを覚えたか。
一条の弟は本当に出来がいいな」
一条…
お兄様と比べられていると思うと
なんだか胸が苦しくなる。
確かに僕の兄は、父曰く僕なんかとは
比べ物にならないくらい出来た息子だと
言っていたけれど
主様には、僕は僕として見て欲しい…
「主様。僕に一条じゃない名前をください」
「もちろんだ。
一条の名にお前は勿体無い」
ん?あれ?逆じゃない?
僕に一条は勿体無いんじゃ…?
と、不思議に思っていると
主様が僕の体を割いて足の間に入る。
えっと…、この格好は
僕の大事なところが晒されてしまって
とても恥ずかしいのですが…
と思っていると
後ろの孔に熱いものが当てられる。
「えっ?」と言ったか否か…
その熱いものが僕を割り裂いて入ってきた。
「ああっ!くっ…」
苦しい。
指とは比べ物にならない。
それが主様のモノだとわかり、
拒むに拒まない。
「なかなかキツイな。
ちゃんと息をしろ」
主様が微笑みながら僕の頬に手を添える。
手の動きに合わせて、息をする。
少しずつ体から力が抜けていく。
もう大丈夫かな、と思ったところで
一気に最奥まで熱いものが突き入れられた。
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