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②
「ねえ相手はどんな子なの!? 可愛い? 美人?」
「……というよりは、かっこいいですね」
「えー! なんか意外、男前な子が好きなんだ?」
「……というか、男ですし」
「「えっ?」」
店長夫人と松本の目が点になった。礼二郎はあっと思い、否定する。
「だ、だから好きなひとじゃないって言ってるでしょうが! 昨日友達になったばかりだし、そんな関係じゃないんです!!」
でも、柴は会ったばかりの礼二郎に付き合おうかと言って、その上キスまでしたのだ。(不可抗力だったともいえるが)
もし礼二郎が交際を承諾すれば、二人は恋人同士になるわけで――……
(いやいやいや!! さすがに展開が早すぎるだろっ!!)
「あらぁ……」
「あらあらあら……」
今朝のことを思い出して顔を真っ赤にした礼二郎に、女性二人は伝染したように赤くなった。
「と、とにかくそういうんじゃないですから」
「わかったわ」
「真剣なのね、からかうようなこと言ってごめんね」
女性陣は礼二郎にとにかく甘いため、からかうのをやめた。その様子を、同じ時間にシフトに入っていたもう一人の同僚(25歳♂)がしょっぱい顔で見ていた。
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