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②
「え、つ、付き合ってる……の? 二人は既に??」
「はい、さっきからですけど」
「そっか……ちょっと、いやかなりショックだなそれは……」
「渡邉さん全然俺のタイプじゃないんで、いい加減に諦めてくださいよ」
「!?」
(な、何だ今の会話。もしかしてこの人、京介のことが好きなのか!?)
「うう、イケメン辛辣ボーイめぇ……そんなところも好きだけどぉ」
「礼二郎の前でそういうのやめてくれます? 誤解されると困るんで」
「ウワアアアア名前呼び!! 脳が破壊されるからやめてェェ!!」
「とっとと警察呼んで対応してください。俺たちはこのまま部屋にいるんで」
「はぁ~い……シクシク」
ドアが閉まり、柴が礼二郎に向き合った。
「ごめん、うるさい人だったでしょ」
「あ、あのひと、京介のことが好きだって……」
(言ってたけど!? なんで告白されてるのにそんな普通の態度なんだ……!?)
「あー……渡邉さんはゲイで、元々俺の兄貴が好きだったんだよ。でも政宗――兄は来年結婚するから、この際弟の俺でもいいかって適当言ってるだけ。気にするだけ無駄」
「そ、うなんだ……」
そういう理由なら、礼二郎が特に気にする必要はないのかもしれない。(柴がハッキリ礼二郎と付き合っている、と言ってくれたのもあるが)
しかしあの人が柴のビジネスパートナーなのだと思うと、礼二郎はなんだか胸のあたりがもやっとした。
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