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さすがに崩れ落ちるのは堪えたが息がし辛い。
窓枠を握って獅子谷を睨むが、涙が滲んでしっかりその姿を捉えられなかった。
「あぁ、悪い。また入ったな」
全然悪いとは思っていないような言い方にイラッとする。
そして、何事もなかったかのようにまたイスに座ると獅子谷はファイルに目を落としてからいくつかプリントを見繕い始めた。
「てめ……」
イスを起こそうと屈んだらそのまま床に膝を付きそうで、グッと窓枠に力を込めつつ睨み落とす。
「ん?あぁ、動けないか?」
なのに、獅子谷はしれっと言うと立ち上がって俺のイスを起こしてからこっちに手を伸ばしてきた。
「やめろっ!」
その手を払う際に窓枠からも手が離れてフラつく。
そんな俺を受け止めてイスに座らせると、獅子谷もイスに戻って足を組んだ。
「んな簡単に触んじゃねぇ」
「さてと、まずはこれをやってもらおうか?」
気にせず出されたプリントを見て睨みつける。
なぜ、俺が?
しかも、パッと見ただけでも嫌気がするほど意味の分からない文字が並んでいて手で払った。
「拒否権はないぞ?」
「あ?」
「毎日一時間目は来ていないということは授業時数も足りていないということだ」
「は?」
睨んでみたって獅子谷には効かない。しかも、
「一つの教科につき三分の一以上の欠席で単位を落とすことになる。 つまり、俺のこの授業は月曜の一時間目のみだから、これ以上休むと単位が取得できなくて留年するぞ?」
一気に言われてほぼ意味がわからなかった。
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