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『警告。
これ以上関わることがあればあの動画は世間に公開することになる。危害を加えることがなくとも、姿を見せることがあればすぐにその処置を行う。』
獅子谷はその画面を見ることもなく、また俺の足を確認していた。
だが、ふと腕時計を見ると膝を床についてまたスマホに手を伸ばしてくる。
「そろそろだな」
表示されたのはさっきより更に焦ったような男たちの姿。
そして、破裂音がすると、佐尾はパソコンを操作していたであろう動画も撮っていたあの男の後ろ襟を掴んで引き倒した。
叫び声と喚き声と舌打ちと歯が軋む音。
そして、画面は急にブツリと切れた。
「は?」
「キレて壊したんだろ?」
何でもないように言って獅子谷はスマホの画面を閉じる。
「お前のパソコン?いいのかよ」
「まぁ安物だし、あれは何も入れてねぇからな。後で順に連絡して回収してもらうか」
言いつつコキコキと首に手を当てて音を立てた。
「ま、これであいつらももう下手に手ぇ出して来ねぇだろ。で、お前は大丈夫なのかよ?」
「それより腹減った」
何か照れ臭くて、“ありがとう”なんて言えるわけもなくバタンとベッドに倒れ込む。
悪趣味な天井の水面のようなライトを見つめつつ、やたら手触りのいいシーツを指で撫でた。
「何か食うか?」
フッと笑い声が聞こえて獅子谷はメニューを投げてくる。
「つまみ詰め合わせ」
「さすがに飲むなよ」
「飲まねぇよ!」
転がって獅子谷を睨むと、獅子谷は柔らかく微笑んでいた。
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