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「バ、カ……あっ……無理す……っ、な……ふっ、あ……」
あちこちにできている痣を気にしているのか掴もうとする獅子谷の手が触れる直前で離れていく。
俺にされるがままに揺さぶられて堪らえようとしているのか獅子谷が唇を噛んだ。
止めさせたくてその口にも指を突っ込む。
「ふ……あっ……は、あ"ぁっ!!」
獅子谷の喘ぎが室内に溢れて、俺もどんどん昂ぶっていった。
腹は力を込めるとめちゃくちゃ痛い。
なのに、そこに獅子谷を乗せて下から突き上げるなんて。
左足は踏ん張りが効かないのに、代わりに腰を動かして獅子谷の腰も持ち上げて自重で落としてやる。
深く繋がって、締め付けられるそのキツさに感動すら覚えた。
前に抱いた時とは違う。
ここには俺と獅子谷だけで、今、俺はこの獅子谷があの“小さき百獣の王”だと知っている。
「はぁ……あ……んっ……ん"ンっ」
憧れたあの男はこの腕の中に居て、俺が突き上げる度に喜悦の声をあげて仰け反っていた。
滑らかな肌にピンと尖った胸の突起。
口に含みつつ揺さぶると、獅子谷は俺の髪に指を差し込んでビクンと跳ねる。
「ヤベ……」
やけに嬉しくて、やけに愛おしいとさえ思うのは……?
ドキドキして、離したくはなくて……限界でもあってイきたいのに、いつまでもイかずにずっとこのままで居たいとも思ってしまう。
「あ、も……っ!!」
震える獅子谷がギュッとくっついてきて、俺もキツく抱き締めた。
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