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「やりたいことっつっただろーが!あんたとパソコンの勉強してぇんだよ」 「その前に受験勉強だろ?」  落ち着いたその対応に少し焦れる。  俺はこんなはっきり想いを伝えているのに、何でこうもあっさりしているのか?  でも、ふと冷静になった。 「受験勉強ってもう始めんのか?」 「お前、進学校だと高一で高三の内容までほぼ授業終えて受験に備えてるとこもあるんだぞ?」  獅子谷から発せられた事実がすぐには理解できない。 「……俺って進学できんの?」  ゆっくり頭に入れて思わず聞くと、獅子谷は笑い出した。 「このままじゃ無理だな!でも、これから本気で勉強するか、お前は専門学科だからいくつか資格を取って推薦狙う手もある」 「マジで!?じゃあ、やっぱパソ……」  まだ全部言ってもいないのにチョップを加えられて黙る。 「お前なんかが来たらうちの部員どもはビビって来なくなるわっ!」 「えー」  思いっきり恨みがましい目をしてやると、獅子谷は深いため息を吐いた。 「……十三時から十四時な」 「何が?」 「わかんねぇなら知らん!」 「え!?何っ!!」  立ち上がってその腕を掴むと、獅子谷はジト目をこっちに向けてくる。 「……夏休み。その時間なら勉強見てやる」 「マジで!?」  飛び付こうとすると、その前に手を払われた。  でも、夏休みに会える口実ができたことが嬉しい。 「じゃあ、毎日来るからな!」 「毎日は来んな!」  自分でもわかる。  俺は今、満面の笑みだ。

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