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リレーメンバーはそれなりにヤンチャなメンバーで、俺も顔はわかる奴らだった。
しかも、俺とは違って意外と元陸上部とサッカー部とバスケ部で運動経験がないわけではないらしい。
「走順は獅子谷の言った通り?」
元陸上部らしい山根が聞くと、
「がいいんじゃねぇの?」
元サッカー部の竹野が頷く。
同じようにコクコクと頷いて元バスケ部の青山が頭にあるハチマキをギュッと締め直した。
入場門に着くと、俺らが最後だったらしく揃ったとすぐに並べられる。
だが、どう見ても隙間だらけで首を傾げていると、前の部活対抗リレーから何人もがこっちに合流した。
それこそ二Bは全員が部活のユニフォームに赤いハチマキ姿で余裕そうに笑うその姿に少しイラッとする。
「おい、ガチで走れよ」
後ろからドスを効かせると、山根、竹野、青山の三人がビクッと跳ねた。
入場して一、三走がトラックの反対側、二、四走が本部がある正面側に並ばされて首を傾げる。
だが、すぐに女子の一年からレースはスタートして、一から三走が百メートル、最後アンカーだけが一周して二百メートルを走ると知った。
あれから得点がどう動いたかは知らないが、二年女子は赤が一位で俺たちピンクは三位だ。
「これで学年優勝確定じゃね?」
サッカー部のユニフォームを着た男が隣で笑ったのを見て、ぶん殴りそうになるのを必死で耐えた。
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