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153、第19話「★だから……」
「んっ……ふ、はっ……っ」
キスの合間に漏れる声に煽られて気持ちはどんどん昂ってくる。
ゆったりとしたパーカーの裾から手を入れて中に着ていたタンクトップも捲ると、獅子谷は慌てて服を下ろしてギュッと俺の手を押さえてきた。
「は……ちょっ、と……待て」
そんな息の弾んだ状態で言われて待てると思うのだろうか?
そのまま再び覆い被さると、今度はもっと力を込められる。
「何だよ!」
少し不機嫌になりつつ聞くと、獅子谷は頬を赤らめた。
「……下に元 さんが居る」
「は?……あぁ、さっきのじいさん?」
来た時に見たヒゲじじいを思い出すと、獅子谷は首を横に振る。
「違う。それは勒 さん」
「知らねぇよ」
なぜこんな獅子谷を組み敷いた状態でくだらない会話をしなければならないのかと喚いてやりたい。
だが、獅子谷はギュッと俺の首に腕を伸ばして縋りついてきてからぽそっと溢す。
「……ここでシたら聞かれる」
一瞬、思考が飛んだ。
俺とが嫌なわけじゃなく、今シたくないわけでもなく……聞かれてしまうから?
かわい過ぎて理性なんて吹っ飛ぶ。
「ムリ!嫌なら声抑えてろ」
タンクトップごと服を一気に首元まで捲り上げた。
「バッ!!」
焦る獅子谷の口にをキスで塞いで脇腹から胸へと手を伸ばす。
ピクッと震える獅子谷の小さな突起を捏ねて抓むと、獅子谷は吐息を溢した。
「も……シたい……ダメ、なのか?」
待てない。
でも、付き合って初めての行為が無理矢理なのは嫌で顔を上げるとじっと見つめる。
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