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両腕を壁に付いて囲って逃げ道を塞ぐ。
真っ赤な獅子谷に顔を近づけていくと、獅子谷はパッと下に顔を向けた。
「……こっち向いて」
「無理っ」
囁いても獅子谷はフルフルと首を振る。
「何で?」
「っ……バカじゃねぇのか!?こんな恥ずい……っ!!」
耳も首筋まで赤いその項にキスを落とすと、獅子谷が跳ねて顔を上げた。
その隙を逃さず顎を捕らえて口づける。
何度も角度を変えて、舌先で更にこじ開けた。
歯列をなぞってから舌を絡めると唾液を混ぜて更に深く抉る。
「んっ……はっ……」
吐息混じりの声が浴室で反響して情慾はどんどん深められた。
前に手を伸ばすと獅子谷のモノもしっかり上を向いている。
「や……待っ!!……んっ」
「これ、待てると思うか?」
キツ過ぎてベルトを外して前を寛げると、自分でも引くほど膨れ上がった俺の屹立。
獅子谷の手を導くと、獅子谷はその表情に戸惑いを混ぜた。
「……俺……相当振りだぞ?こんなの……|挿入《はい》るわけねぇだろ」
不安げにしながらもしっかり握っていることに気づいていないらしい。
風呂で温められたからかその手の温かさにドキッとした。
「マジで……煽んなっ!!」
「煽ってな……っ、ちょっ!!」
素早く獅子谷の脇の下に手を入れて両膝も抱え上げると、獅子谷は驚きながら降りようと体を動かす。
「落ちる!それに動くと丸見えだぞ」
ワザと前を見つめてやると、獅子谷は俺の腕の中で腰を引いてキュッと縮こまった。
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