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「ンっ……ァっ」
吐息と熱っぽい声。
グチュグチュと水音を立てながらその固かった後孔は俺の指を三本咥えられるまでになった。
声を漏らしつつ、揺れる腰。
「椎、堂……も……」
耳元で切なげな声を出されて必死に堪えた。
埋めていた指を抜きつつ首に回されていた手を解いてその頬に触れる。
脱力して息を乱しながら、薄く目を開いて俺の手に手を添えて擦り寄ってくる獅子谷が愛おしい。
「好き……マジで好きだ」
思わず漏れると獅子谷は嬉しそうに顔を綻ばせる。
まぁ、いつものように獅子谷からは返って来ないが、それはそれとして俺は着たままだった上も脱いで下着も脱ぎ捨てた。
素早くゴムを着けて、獅子谷の両膝の裏に手を掛ける。
もう痛いくらい張り詰めているモノを押し当てると、
「椎堂……」
先端を埋め始めたところで獅子谷が再び腕を絡めてきて俺の耳にその柔らかい唇が触れた。しかも、
「俺も……好きだ」
初めて発せられた愛の言葉に嬉しさが暴走。
「っ……」
堪えきれず欲が暴発してしまって俺はピタリと動きを止めた。
情けなくて、悔しくて、恥ずかしくて……居た堪れない。
だが、獅子谷はギュッと俺の頭を抱き締めてきてそっと何度も優しく撫でてくれた。
「お前も久々?」
何でそんな嬉しそうなのか?
頷くと、獅子谷はゆっくり腕の力を緩めて俺の顔を覗き込んできた。
「お前も俺だけのモンなんだな」
かわい過ぎるこの恋人をどうしたらいいのか?
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