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 手当たり次第探すにしても見当も付かなくて、イラつきつつも祐生に電話をして吐かせた心当たり。  一つ目の公園も、二つ目の河原にも姿はなく、焦るままに電柱を殴り付けた。  久々に感じる痛みと痺れ。  だが、グッと感覚も戻ってくる気がする。  パッと思いついた繁華街の裏路地へと向かって走る途中、高架の近くに数台のバイクと見張りのような男たちが居ることに気付いた。  近づいて行くと、 「あ、悪ぃな!今、こっち立て込んでんだわ!他の道……」  タバコを吸いながらヘラヘラと笑って肩を掴まれる。  それでも無視をして歩いて行くともう一人に学ランの後ろ襟を掴んで引っ張られた。  軽くバランスを崩しつつ視線の先に見つけたあの赤髪。 「っ、邪魔すんじゃねぇよっ!!」  踏ん張った勢いのまま、男の足を払ってそいつの顔面に拳をぶち込む。 「てめっ!!」  タバコを捨てた男も目を吊り上げて殴りかかってきたのを見て思いっきり腹を蹴り上げた。  思ったより動けることにホッとしつつ、こっちにも気付いて殺意に近いものを向けてくる男たちへと足を進める。 「お前……椎堂っ!!」  毛先だけ金髪の男が叫んで、二人に両腕を捕まえられて殴られていた亮雅がピクッと反応した。 「圭、斗……何……」  何しに来た?と言わんばかりの睨み。   「一人でカッコつけんなバーカ!」  中指を立ててベェッと舌を出すと、その中途半端な金髪がバットを掴んで走って来た。

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