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肋骨三本と右足骨折、そして、右手人差し指と中指の骨折。
頭のケガはかなり検査したし傷も順調らしいが、骨折はそんなすぐに治るものでもない。
全身にあった打撲はかなりマシにはなっているのにケガが治るまでなんて……あり得ない。
あれから何度か声を掛けつつ腰に手を回したり手を握ってみたりしたのだが、抓られたり振り解かれたりしてただダメージを受けるのみだ。
「顔、死んでんぞ」
亮雅に笑われてももう三日そうされただけで反応さえできない。
「今日診察だろ?センセに相談したら?」
本当、困った時の渋谷かもしれない。
もうかなり相談癖がついている気がする。
でも、それ以外に思いつかないのだから仕方ない。
騒がしかった教室が静かになったと思ったら、六時間目が終わって他で授業をしていたらしい獅子谷が教室に入ってきた。
窓枠に肘をついてじっと見つめても目が合ったからって微笑んではくれない。
まぁ、普段から教室で他の奴が居るのに微笑んでくれることはないのだが。
でも、今、触れることを禁じられているとあのツンとした表情を向けられるだけで辛くなる。
もうクラスの奴らなんて無視してあの腕を引き寄せてやりたい。
「圭斗!今日も美人ママさん来んの!?」
キラキラ目を輝かせる祐生の頬を思いっきり抓る。
送り迎えしてもらっている母親を見て「かわいい!」とデレデレしやがる祐生は八つ当たりにちょうどいい。
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