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217、第25話「★……仕方ねぇなぁ」

 そろりと手を伸ばすと、バチンと容赦なく叩かれる。 「何でっ!!」 「何でじゃねぇわ!むしろ、何でイけると思ってんだよ!」  呆れたような顔をされて口を尖らせてみた。  何を言ってもムダなんだろうか? 「もうキズつけたくないんだよ」 「は?んだそれ。なら大人しくしとけよ」 「あんただって寂しいくせに?」 「はぁっ!?」  バッとこっちを見てきたその顎を素早く掴んでキスをする。  そのまま唇を押し付けてみても、獅子谷は逃げなかった。  そろりと目を開けてみると、獅子谷の目は逆にゆっくり閉じられていく。  腕を回して抱き寄せつつ角度を変えてキスをして、長くその軽く触れるだけを繰り返した。 「ごめん」  まだ唇が触れるくらいの近さで言うと、 「……許さねぇ」  言いつつも獅子谷がまた唇を重ねてくる。 「……ん…………」  やっと離れた獅子谷が無言で俺の下半身を見てきて、俺はもう開き直った。  足を開いて座ったまま片眉を上げて笑って誤魔化す。 「……ヤんねぇぞ」 「わかってるよ。さすがに今は踏ん張り効かねぇっつの」  フーと息を吐き出して何とか落ち着けようとは思うが、意識すればするほど落ち着く気配はない。 「今、なかなか一人でもやれてねぇからだって……ほっとけ」  ガシガシと頭を掻いてソファーの背もたれに身体を預ける。  少し目を閉じて気を逸らしていれば……。  なのに、 「……バーカ」  俺の膝に触れる感覚がして目を開けて確認すると、獅子谷は俺の足の間に居た。

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