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「ん……はぁ……あ……んっ!!」  啼き続ける獅子谷が息を乱してまたビクンと跳ねる。  キュウと締め付けられるのを感じつつ肩に脚を担いで深く突き刺すと獅子谷は声にならないままハクハクと口を動かした。 「し、ど……」 「圭斗」 「は……あ?」 「呼んで」  強請りつつ少し動きを止めると、獅子谷はもどかしそうにこっちを見る。  どうしても言わせたくてまたユルユルと腰を動かすと、獅子谷は眉を寄せてまた甘い声を出した。 「怜旺?」  パチュンと引いた腰を押し付けると、獅子谷が仰け反って喘ぐ。 「ふぁ……あ……」 「怜旺」  呼びながら様子を窺っていると、獅子谷はトロンとしつつゆっくり目を開いた。  俺の腕に手をつけて強請るような顔を向けてくる。 「……け、と」  途切れた言葉ではあるが確かに呼ばれてニヤけてしまった。 「ヤベ……」  嬉し過ぎてグンと俺のモノが質量を増す。 「んぁっ!!はっ……けーと……」  甘えるようなその声を聞いて、俺の中で何かが弾けた。  太腿を押して苦しそうな体勢の獅子谷を更に真上から剛直で突き刺す。 「ん"ンっ!!あ"っ!!」  瞬間に獅子谷の屹立から白濁が飛び出してその頬に掛かった。  そんな姿……。  ギュッと寄った眉も呻くような声も目尻に滲んだ涙も……もう気遣う余裕はない。  思うままに腰を打ち付けて獅子谷を啼かせる。 「怜旺、怜旺っ!!」 「アァっ!!……け、と……っ!!」  かなり意識を飛ばしつつも名前を呼ばれて、俺は奥深くに刻むように熱を解き放った。

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