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第4話 恋に落ちたあの日のこと(2)★
「なるほどな、そういうことなら俺も気にしない。……が、どうして俺に対しては素なんだよ?」
「だってあんた、距離感とかいろいろアレだったし」
(いや、『アレ』って)
一体どういった意味なのか。侑人はそれ以上語ろうとしなかったので、真意はわからずじまいだ。
だが、不思議と悪い気はしなかった。高山は笑みを浮かべ、さりげなく侑人の肩を抱く。
「ま、心を開いてくれたっつーことで良しとするか」
「なっ……べつに俺は――っ、ん!」
抗議の声が上がるも、すぐさま遮るようにキスしてやった。まだ侑人は緊張している様子だったが、遠慮なしに高山は続ける。
「次は、舌入れていいか?」
そう尋ねれば、戸惑いながらも侑人は頷いてくれた。再び口づけて、今度はそろりと舌を差し入れてみる。
「んっ、ぅ……」
途端、侑人が肩を震わせて小さく喘いだ。
高山はゆっくりと歯列をなぞったあと、上顎をくすぐりながら深く口づけていく。その一方で侑人はされるがまま――舌をどこに置いたらいいのかわからない、といったふうだった。
「瀬名も舌出せよ。べっ、て」
唇を離して、促すように舌を出してみせる。
すると、侑人もおずおずと舌を覗かせた。なんともいたいけな従順っぷりである。高山がそれを絡め取って吸い上げてやれば、侑人はぎゅっと目をつぶって応えるのだった。
「っん……は」
こちらの動きを真似るように、たどたどしくも舌を動かしてくる。
その初々しさに興奮を覚え、高山は唇を重ねたままベッドに押し倒していった。体勢を変えつつ完全にベッドの上へ乗せてしまうと、続けざまに制服のネクタイを緩めてやり、シャツのボタンを外していく。
露わになったのは、華奢ながらも均整のとれた体つき。ほどよく引き締まった腹筋や胸板はしっかりと男らしく、それでいて透けるような肌はきめ細かく滑らかだ。
何より目を引くのは、胸元で色づく二つの突起だろう。色素も薄く綺麗で、同じ男とは思えないほどだった。
「エロい体してるな――どこもかしこも綺麗だ」
「っ!?」
正直な感想を漏らすと、一瞬にして侑人の顔が赤くなった。
慌てて体を隠そうとする手を阻み、高山は首筋から鎖骨、胸板へと軽くキスを落としていく。そのたびに侑人はくすぐったそうに身をよじり、いじらしい反応がまた高山の心を掴んで離さない。
「気持ちいいか、瀬名。何だったら目つぶって、俺のこと本城だと思ってもいいんだぜ」
「んっ、は、そんなの……無理に決まってんだろ。本城先輩は、こんなふうに触ってこない……っ」
「それもそうか。そういうことなら、俺の好きにするけどいいよな?」
言って、返事も聞かずに下腹部へと手を滑らせていき、ズボンの上から小さな膨らみを撫で上げる。興奮を覚えているのは、どうやらこちらだけではないようだ。
高山はニヤリと笑みを浮かべて侑人のベルトを外す。前を寛げて下着をずらすと、緩く勃ち上がった昂ぶりが顔を出した。
「……可愛い」
その発言はさすがに男として問題があったのか、侑人が赤面しながらムッと眉根を寄せる。
「『可愛い』とかバカにしてんのかよ」
「そういう意味じゃないんだがなあ」
高山は苦笑して屹立に顔を寄せた。戸惑うことなく口に含むと、大きく驚愕の声が上がる。
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