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第9話 結婚式と、それから…(7)★

「っは……俺も気持ちいい。ずっとこうしていたいくらいだ」  高山は浅いところを何度も抜き挿しする。先ほどとは打って変わって、穏やかな責め立てだ。  けれど、二人は確実に高みへと上り詰めていた。  チャペルで愛を誓った姿のまま抱き合い、互いを想う気持ちが悦楽に変わっていく。この幸せがずっと続けばいいと願いながら。 「あ、あっ、すごいの、くる……たかやま、さ……っ」 「ああ一緒に――このまま、ナカに出すぞ」 「ん、うんっ、だして……ナカ、きてぇ……」  余裕なくねだって、高山の首に腕を回す。  高山は唇を重ねながら、味わい尽くすかのようにゆったりとしたリズムで腰を振った。敏感な箇所を刺激され続けて、こちらもいよいよ限界が見えてくる。 「はっ、たかやまさ、ん、ぅ……っ」  キスの合間にくぐもった声を上げると、高山はいっそう強く抱きしめてきた。  身震いすると同時に、ドクンッと体内のものが大きく脈打ち――次の瞬間には、最奥めがけて熱が放たれたのだった。 「っ、ん……んん!」  その熱さに、侑人も再び絶頂を迎える。  今度は射精することもなく、ドライオーガズムの強烈な快感が全身を駆け巡った。襲い来る長い絶頂感に、ガクガクと体の痙攣が止まらない。 (あ……いっぱい出て、る――)  一方で高山は、最後の一滴まで体内に注ぎ込んだようだった。まるで孕んでしまいそうなほどの大量の精液に、溢れんばかりの幸福感で胸がいっぱいになる。  やがて口づけがほどかれると、息をついて高山が自身を引き抜いた。 「ふ、ぁ……」  栓を失った後孔は、ヒクつくたびに次々と白濁を吐き出していく。「見ないで」と言いたかったけれど、侑人はうっとりと胱惚の声を漏らすことしかできない。 「……エッロ。俺の精液、どんどん溢れてきやがる」  高山が興奮した様子で呟いて、こちらを見つめてくる。目線が合うと、汗で張りついた前髪を払ってから、柔らかく額に口づけてきた。 「ん――」  優しいキスが嬉しくて、もっとしてほしいとねだるように自ら顔を近づける。すると、高山はふわりと笑みを浮かべて唇を塞いでくれた。  なんて甘くて幸せな時間なのだろう。このまま眠ってしまいたいほど心地いいけれど、まだ終わりたくないとも思う。もっともっと愛し合いたい――その思いが伝わったのか、高山がいたずらに臀部を撫で上げてくる。 「あ、んっ……」 「ん? まだ物欲しそうな顔してるな」  指先で後孔の縁をなぞられれば、一度は落ち着いた性欲がまた首をもたげ始めてしまう。  はしたないとは思うがどうしようもない。侑人は自ら脚を開き、甘えるような仕草で高山を求めた。 「ん、まだ……高山さん」  それ以上は言葉にならなかった。深く口づけられて吐息だけがこぼれ落ちていく。  高山は口腔を蹂躙したのちに、耳元で艶っぽく囁いてきた。 「ああ、好きなだけイかせてやるよ」  そのまま二人は互いの体温に溺れ、飽きることなく体を重ねた。  侑人は何度達したかわからぬほど快楽を与えられ続け、最後は意識を失うようにして眠りについたのだった。

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