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おまけSS 高山さん、充電中につき♡

「――……」  リビングでノートパソコンに向かっていた高山が、ふと目頭を押さえた。  長時間のデスクワークで疲れているのだろう。眉間にしわを寄せて、深く息をついている。  侑人はそんな姿に苦笑し、そっと席を立った。 「ほら、コーヒー。もう遅いしノンカフェでいいよな」  そうして、キッチンでインスタントコーヒーを淹れて戻ってくる。ローテーブルにマグカップを置くと、高山は疲れた表情で微笑みかけてきた。 「ああ悪いな、サンキュ」 「どういたしまして。もう若くないんだから、無理せずほどほどにしとけよ」 「なんだそりゃ。人のことジジイ扱いすんなっての」  軽口を交わしながらも、侑人はソファーに腰掛けることなく横切ろうとする。それを見た高山は、すかさず引き留めてきた。 「おい、どこ行くんだよ」 「寝室。あんま邪魔したくねーし」 「邪魔ってなんだよ。ほら、こっち来て座れって」  と、自分の隣をぽんぽんと叩く。  大人しく従うと、すぐさま腰に腕が回され、侑人の体は容易く引き寄せられた。高山は肩口に顔を埋め、そのまま体重を預けてくる。 「あー、癒される」  そう言って頭を押しつける仕草に、侑人は思わず笑みをこぼした。大柄な男にも関わらず、なんだか愛らしく思えてならない。 「ったく、高山さんってば。でっかい赤ちゃんみたいなんだから」 「おいおい、ジジイ扱いの次は赤ん坊かよ」  ため息交じりに言い返して、こちらを見る高山。  その瞳がいたずらっぽく細められたのを見て、侑人はドキッとした。もしや、と悟ったときにはもう遅く、あっという間にソファーへと押し倒されてしまう。 「ちょ、何して……っ」  Tシャツの裾をたくし上げるなり、大きな手のひらが胸元を撫でていく。指先が突起を掠め、侑人が息を詰めれば、高山は愉しげな表情でそこばかり弄ってきた。 「あっ、ん」  きゅっときつく摘まれ、爪を立てて引っかかれ――すっかり赤く熟れたそれを口に含むなり、強く吸い上げられる。  侑人はたまらず腰をくねらせ、熱い吐息とともに言葉を紡いだ。 「やだ……胸、吸うなって」 「ん? 赤ん坊扱いしたのはそっちだろ?」 「だからってこんな……っ、あ」  こんな赤ん坊がいてたまるか。そう抗議しようとするも、乳首への愛撫を再開されてはどうしようもない。  突起を舌で転がされ、ちゅくちゅくと音を立ててしゃぶられ、恥ずかしさのあまり妙な気分になってしまう。次第に甘い疼きが下腹部へと伝わり、自身が頭をもたげていくのを感じた。 「っは……高山さん」  居たたまれなくなって、高山の髪をくしゃりと掻き乱す。すると高山は顔を上げ、こちらの唇にちゅっと軽く口づけてきた。 「少しだけ、侑人とこうしていたい――駄目か?」  その口から出てきたのは、なんとも率直な懇願だった。  こつんと額を合わせながら見つめられ、侑人はどぎまぎとする。ふとしたときに甘えられると、どうにも弱いのだ。 「コーヒー、冷めるけど……」 「温めなおすからいい」  苦し紛れの言い分にも、高山はしれっと返してくる。  侑人はしばし考え込んだのち、やがて観念したように体の力を抜いた。高山の首に腕を回し、耳元で小さく囁く。 「……少しだけだからな」  少しだけ、なんてものが守られるはずもないのは当然知っている。  それでも、高山の気が済むまで付き合うことにした。互いが好きなときに好きなだけ甘えられる、そんな関係は嫌いではない。 (こういった一面、俺にしか見せないんだろうし)  ――いや、むしろ結構好きだったりするのだろうか。  侑人はふっと頬を緩めると、愛おしげに高山の頭を撫でたのだった。

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