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第5話

授業が終わって部活に行く時。 大地と旭と体育館に向かった。 そこにはもう集まって練習している影山と日向が居た。 「よっ!やっぱ影山たちは早いな」 「早いというか早すぎだろ」 「たしかに」 話しながらもちゃんとアップをして練習を始めた。 2年たちも月島や山口、マネージャーの清水や谷っちゃんもきて、全員がアップを終わった頃に武田先生と烏養さんがやってきた。 今日の練習はいつも通り。サーブ練やスパイク練など自分がしたいようにする練習だった。 サーブでは旭や山口、木下などが一生懸命打っていた。 俺は、シンクロ攻撃を使い物にするために練習した。 変人コンビも影山の《落ちるトス》をできるように練習していた。 時計をみるといつの間にか居残り練習が終わる時間になっていた。 大地の「居残り練してる奴、終了だぞ」の声を聞きボチボチと片付けをした。 練習が終わり、帰ろうとしたら影山に「一緒に帰ってもいいですか?」と聞かれ本当は帰ったらぼろを出しそうで怖かったが、避けたりしたらめんどくさいだろうなと思い、一緒に帰ることにした。 全員思ったよりはやく帰って部室にはおれと影山の二人だけになった。 「俺、鍵当番なんで先に外で待っててください」 待っていると、5分も経たないうちに影山が来た。 影山はマフラーしかしておらず、手がとても寒そうに見えた。 「影山、それ寒くね?」 「菅原さんは温かそうですね」 「まあ、俺冷え性だからな」 「そうだったんですか」 少し話が途切れて上を向くと雪が降っていることに気がついた。 「影山!見てみて!雪!雪が降ってる!」 影山に教えたくて、少しおっきい声で言った。 影山をみるとクスッと笑ってた。 笑った顔にきゅんとした。悔しい。 「なんで笑ってんの?なんかおかしかった?」 「いや、可愛いと思って」 「そういうのは俺じゃなくて好きな人にいえよな〜」 (あっっぶね〜!あの笑った顔とか、可愛いとか反則だろ!お前の方が絶対に可愛いし!) 先輩後輩というただそれだけの関係なのに、この時間が楽しくて『このまま時が止まればいいのにな』と思った。 そう思ったのも束の間。 眼の前に蛇行しているトラックが現れた。 影山にぶつかると思い、影山を守る為に前に立ち、影山を抱き締めた。 キィィーー!ドンっ 甲高い音とともに鈍い音が響いた。 「----!--さ-!-が-ん!菅原さん!」 涙声で言われた。頑張って目を開けると涙でボロボロな影山の姿が見えた。 「かげや…ま?」頑張って精一杯出した声。 影山が何も無かったと生きてる、良かった そう思ったら安心したのか意識が無くなった。

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