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第2話-5

「今日はね、たっぷり隆則さんを気持ちよくさせてから。どろどろに感じまくった後に達かせてあげる。そのために風呂場で一回抜いたんだ」 「う……そ…………」  ズンと蕾の奥に甘い痺れが走った。  初めてじゃない、遥人が「どろどろ」という時は本当に時間をかけ身体中が溶けてしまうほどに感じさせられる。どこを触られても気持ちよくなって僅かな刺激でも甘い声が漏れてしまう。なのに挿れてもらえないのだ。物欲しげに蕾が収縮を始める。 「俺を一週間も放っておいた罰だからね、達かないでいっぱい感じてね」 「……やだ……」 「じゃあルール。隆則さんが上手におねだりできたらして欲しいこと、するよ。でもそれまでは俺のやりたいようにやる」 「そんなぁ……」  上手く甘えられないと知っていてさっきの意趣返しか。だがすぐに遥人はそのルールで動きはじめ、隆則のへこんだ腹部を舐めまわし始めた。しかも分身に当たらないように巧妙に身体をずらしながらくすぐってくる。 「やっ……いいって言ってない……うっ」  へその輪郭を辿りながらそこに舌がもぐり込んでくる。嫌なのに、くすぐったいはずなのに、どうしてか吐息は熱を帯びてしまう。舌で肌を舐めまわされながらゆっくりとパジャマのズボンが下着と一緒に下ろされていく。そして露になった部分を舌が這っては隆則を昂らせていった。でも明確な刺激はそこにない。ただジリジリと煽られるだけ。 「もっ……」  けれど一度出されたルールは覆らない。欲しいとねだらない限り達くための刺激は得られない。 (無理……言えないっ)  頑なになっていく心と、早く気持ちよくなりたい身体とが隆則を苛んでいく。ただ、その中に自分で快楽を得るために己の手で慰めるという選択肢はなかった。そんなものを遥人に見せたら、男としていることを余計意識させてしまう。 (だってこいつ、元々ノンケだもん……そんなの見せたら嫌われるっ)  だからひたすらシーツを握りしめ堪えた。ずるりずるりと下ろされ、滔々下着から飛び出すように分身が解放される。 「あ……」  勢い良く跳ねたタイミングで先走りも飛んでシーツを汚す。若いころに比べたら角度は緩いが、それでも完全に勃ちあがったそれは刺激を求めて何度も跳ねた。 「今これ触ったらすぐに達っちゃいそうだ……でもダメだよ、もっとどろどろにならないと欲しいことしてあげない」 「やっ……」 「じゃあおねだりする?」

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