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第2話-6

 それもできないから首を振る。 「どろどろになろっか。思いっきり気持ちよくさせるから覚悟してね」  覚悟なんてしたくない、本音は早く達きたい。すぐにでも最奥に遥人の大きくて熱いものを咥え込みたい。  でも言えるはずがなくて、隆則は奥歯を噛みしめぬるいまでの愛撫に堪え続けた。ズボンと下着が足から抜かれ敏感な内股を舐められては蕾が期待に収縮している。見ているはずなのに、遥人は触れてはこない。ただ足の付け根や内股をくすぐってくるばかりだ。 「あ……んんっ」  思わず腰が上がってしまう……彼に見せつけるように。貪欲な蕾が早く刺激を欲しがっているのを見せれば、もしかしたら「して」くれるかもと淡い期待が頭を支配していく。 「隆則さんの声、本当に可愛い。すっごく気持ちいいって感じで……でもダメだよ、そんなことをしても。ちゃんとおねだりしないとしてあげない」 「そんなっ……あっ」  際どい場所ばかりを刺激するばかりで本当に欲しいところには少しも触れてはくれない意地悪さに、隆則は涙を滲ませながらもどうしても可愛くおねだりができなくて、ひたすら甘くもどかしい刺激を受け入れるしかなかった。 「やだ……もっ」 「うん? もうなに?」  双球の傍をただ舐めるだけの優しい刺激は期待を孕んでしまい勝手に熱が帯びてしまうが、それでも確かな刺激がなければ達くことはできない。シーツを掴みながら悶えながら、ただ必死に甘い刺激に堪えるしかなかった。一言でも欲しいと言えばすぐに与えられるはずなのに、どうしてもその一言を口にできない。  悶えに悶えながら、長い時間ただ舐められるだけの刺激に耐え続ける。  もうどれくらい色んな所を舐められているだろうか。それすらもわからない。遥人の舌が這ったところがないというくらいに舐められ続け本当にどろどろにされてしまった。熱い息を何度吐き出しても身体の奥に燻る熱は逃げ出してはくれず、もうおかしくなりかけてしまっていた。このままでは本当に陥落して欲しいとねだってしまいそうだ。  紅潮する頬を少しでも冷やしたくてシーツに頬を押し付けても、そこは既に隆則の熱で温まり身体を冷やしてはくれない。あまりにも引っ張りすぎたシーツはぐちゃぐちゃになっていくつも皺を作り自分がどれだけ悶えたかを教えるばかりだ。 「隆則さんは強情だな……もう俺の方が我慢できない……」  遥人は身体を起こすと、手入れの行き届いた長い指で隆則の乾いた唇を撫でた。 「いっぱい喘いじゃったね、可愛い」  指は唇だけではなくその奥の歯までをくすぐってくる。それだけで、隆則の身体はゾクリと快楽の兆しが背筋を走る。 「舐めて」  じっと目を合わせながら命じられる。あまりにも長い時間焦らされ続けもう脳まで麻痺しかかっている隆則は素直に命令に従い、歯列を辿る指に舌を伸ばした。

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