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第2話-9

 受け身ばかりだった隆則が積極的になって煽られたのか、ゆっくりと遥人の腰が動き出す。 「んぁ……そこっ!」  抽挿が段々と大きく早くなっていく。さっきまでの穏やかさが嘘のように激しい動きになるのにそれほど時間はかからず、予告通りにどろどろに溶かされた身体はそれに歓喜し甘い声を零し続けた。  しかも、中の一点を狙って何度も突き上げられ、隆則は狂ったように首を振りながらどんどんと高まってしまう。ずっと勃ったまま達かせてもらえなかった分身は限界まで来ている。 「いいっ! はるっ……あああ!」 「やばっ、可愛すぎて止まんねぇ……一緒に達こう、俺もうもたないっ!」 「やっ、も……いくいくいく!」  肉のぶつかる音がするほどに激しく突き上げられ、隆則ももう我慢なんてできなかった。最も感じる一点を熱い欲望で何度も擦られながら、一度も触れられることがないまま、分身から白濁の蜜を飛ばし、その瞬間のきついまでの締め付けに遥人も最奥に蜜を吐き出した。  あんなにも穏やかな愛撫の後の急激な激しさに二人とも息を上げたまま、繋がった状態で全身をベッドへと倒れ込んだ。 (すごい……今までで一番悦ったかも……)  焦らしに焦らし続けた後の解放で、今までにないほど深く感じてしまった。多分、今までしたセックスの中で一番だ。こんなにも焦らされたことなどないし、しかも仕事開けすぐのアドレナリンが大量噴出している状況での焦らしだったせいもあって、こんなに興奮し続けたのは初めてだった。 (やばいこれ……癖になりそう)  こんなにも濃厚なセックスは初めてで、隆則は遂情したにも関わらずまだ達っている感覚が続いている。いつもならやってくる賢者タイムがいつまで経っても訪れない。無意識に裡にある欲望を締め付けては、その硬さに慄いた。 「えっ……なんで?」  思わず恋人の顔を見つめてしまう。自分を抱きしめている遥人がニヤリと笑う。 「ごめん、隆則さん。全然足りないや」 「うそ……」 「徹夜続きだから一回で終わらせようと思ったんだけど、無理だった。もう一日徹夜、しよう」 「むりっ!」  ずるりと硬いままの欲望がぎりぎりまで引き抜かれ、勢いを持って根元まで突き挿れられる。 「あああ!」 「無理って言いながら可愛い声出すの卑怯だよ……俺止まらなくなる」

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