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第11話-8
初めては痛みしか感じなかったのに、毎日のようにそこを弄られベッドの中では舐めたり噛んだりしてくるので、胸を弄られるとなぜかセックスの前戯をされているようで落ち着かなくなる。
「ネットで調べたんですけど、弄っていけば男でもここが感じやすくなるそうです。サブリミナル効果で、一番感じている時に乳首も弄ればいいって書いてありました」
「どこでそんなネタを仕入れてるんだっ!」
「そりゃ、色々とですね」
そんな時間があったら勉強しろと言おうとして、口を噤む。さすがにそれは越権行為だろうか。いくら恋人とは言え彼のペースに口を挟むのはいいのか悪いのかわからない。
思案している間も執拗に弄り続けてきてお湯のせいかそれとも行為のせいか体が熱くなっていく。
「んっ」
思わず漏れそうになる声を堪えると遥人は嬉しそうに首筋にチュッと音を立ててキスをしてくる。
「可愛い……ここじゃ声、響きますもんね」
分かってるなら煽るなと叫びたくても、煽られて漏れる甘い声を抑えるのに必死で噛み過ぎて少しばかり厚くなった唇をまた噛んだ。
ここではしたくない。だからと言って拒める言葉を漏らすこともできない。一度でも拒んだら嫌われるのではないかと怖くて口にできない。
「ここも綺麗にしておきましょうね」
たっぷりと胸の粒を苛んでいる遥人の片手がへこんだ腹を通って足の間に入る。もう何度も彼を受け入れた場所が久しぶりに擽られた。
「こっここで?」
「ちょっとだけです」
嬉しそうな声で応え、遠慮なく潜り込んできた。
「んんっ」
最初から二本も挿れられ、ゆっくりとお湯を纏わりながら挿ってくる。一週間前まで朝も夜も遥人を受け入れていた蕾は嬉しそうにそれを頬張ってはもっと奥へと導くように広げようとしている。僅かにできた仕事の合間にプロに相手してもらっていた今までとは違う充実したセックスライフのせいか、以前より準備に時間をかけなくてもするりと受け入れてしまう。
隆則の身体に慣れた指はどこを弄れば甘く溶かせるかを知っていて、一週間ぶりの交情の準備にしては容赦なく感じる場所を突き始めた。
「はっ……んんんん!」
その間も左の胸の粒は節張った指に転がされ続けている。
なにかを掴んでないと溺れてしまいそうで、バスタブの淵と遥人の逞しい左腕を掴んでは力いっぱい握りこむ。
(感じちゃだめだっ!)
すぐに気持ちよくなってみっともない自分を律したいのに、そこを突かれるとセーブすることなどできない。一度も触れられていない分身がどんどん硬くなってはお湯の中で緩慢に跳ねる。
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