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第11話-9
「気持ちいいですか、隆則さん? あーやっぱり噛んでる」
ちらりと顔を覗き込んできた遥人は、いつものように硬く目を閉じ声を堪える姿に不満そうな声を零す。
「これからは声出したくなかったら『キスして』って言ってください。そしたら俺、声全部吸い取りますから」
「むり……ひっそこっ!」
言うことを聞かないお仕置きとばかりに胸の粒に爪が立てられ悲鳴が上がる。
「約束、してください」
「わ、かったから……痛いのは……」
「はい、隆則さんが約束守ってくれるなら痛いことしませんから」
「ほんとうに?」
「気持ちいいことだけします、約束します」
「うん……き……キスして」
「よく言えました」
隆則の顔を仰け反らせると厚みのある唇が今にも甘い声を漏らしそうになっている唇を塞いだ。胸の粒と蕾をまた可愛がりはじめ、彼が満足するまで遥人の口内へと甘い声を零し続けた。感じすぎてくったりとなっている身体をバスタブの外へと出されると、両手で縁を掴むよう指示され、蕾にシャワーが押し当てられた。
「ひっ……あああっ!」
たっぷりと指で鳴らされ解れた蕾にお湯が勢いよく入り込んでくる。
「じ、じぶんでやるっ!」
「ダメです、隆則さんのこと全部俺がやりたいんです」
腰を固定されシャワーのお湯と共に指がまた挿ってきた。何度も中をグリグリとかき回し、蕾を大きく広げてお湯を出すことを何度も繰り返される。こうしないとダメと言ったのは確かに隆則だ。遥人が変な病気になってしまうからとセーフセックスを勧めてコンドームを着けるようお願いしたが、「嫌です」とあっさり一蹴された。ならばとこうしなければそのままの挿入は無理だとわざと汚いことを口にしたのに、あっさりと快諾し、しかも自分がやると言い始めた。
こんなやり取りをするのは何回目だろうか。
覚えられないくらいしては、彼の手を受け入れてしまい、風呂場から出るころには自分では立てなくなっていた。大判のタオルで包み込まれ、当たり前のように遥人の部屋へと運ばれる。掛け布団を蹴って広げたスペースに慎重に下ろされるとすぐに覆いかぶさってきた。
「するの、一週間ぶりですね。めちゃくちゃ嬉しい」
チュッと口づけるとまた風呂場の行為の続きが開始される。フロアで一番端の部屋は隣がない分、好きなだけ声を上げろとばかりに動きも大胆になる。
「ああっ……みず……はると……きすっして!」
三本に増えた指に翻弄されながら胸の粒を舌と歯列で苛んでくる遥人の髪を掴みながら何度もお願いするが、風呂場と違って聞き入れてもらえない。それどころか名字で呼びそうになった仕置きとばかりに散々弄られ尖った胸の粒を甘く噛まれる。
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