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第13話-6
「うんありがとう」
自分よりもずっと食欲旺盛な遥人は残った分をすべて平らげ、皿を下げていく。それを部屋に戻らずにずっと眺めていた。器用に皿を洗い、隆則が一度も使ってこなかった乾燥機にそれらを収めていく。テーブルを拭いて戻ってきた遥人の二の腕を掴んだ。今まで隆則から積極的に触れ合ったことがないせいか驚いた顔でこちらを見てくる。
「風呂……入ろう」
何を意味しているのか瞬時に悟った遥人は、とても嬉しそうな表情になる。
(無理してそんな顔しなくていいのに……)
脱衣場で服を全部脱がされそのままの流れで全身を、彼を受け入れる場所まで丁寧に洗われながら、これもあと何回できるだろうかと声を殺しながら悲しい気持ちになっていく。
残り少ないなら、少しでも彼と過ごせる時間が幸せな方がいい。
いつものように身体を拭われ遥人のベッドに寝かされようとするのを拒んだ。
「今日は俺がするから……」
「え、隆則さんが?」
「だめ、かな?」
「そんなことありませんっ!」
ベッドに腰かけた遥人の足の間に座ると、すでに角度を変えている欲望に舌を伸ばした。いつも自分を悦ばすこれを口にするのは初めてだ。フェラの経験がなくて彼に失望されたらと思って怖くてできなかったのに、逃げられたくない一心で舐めとっていく。いつも遥人がするようにたっぷりと全体を舐めてから口内に迎え入れる。感じやすいくびれに舌を絡めながら吸うのは難しくて何度も失敗しながらも、少しずつ深く飲み込んでいく。
「んっ」
「無理しないで、苦しかったら止めていいですから」
嫌だ、止めてしまったら君はあの子の方がいいと思うんだろう?
辛くても隆則は下手くそなりに懸命に欲望をしゃぶり続けた。いつも気持ちよくなるくびれを中心に舐めては歯が当たらないように気を付けながら頭を上下に動かす。手を置いた太ももが時折力が入るのを感じて嬉しくなった。こんな稚拙な口技でも感じてくれている。必死になって頭を動かし続けたが、次第に欲望が太くなり口いっぱいに広げても奥まで咥えるのが難しくなった。
「隆則さん放して……これ以上されたら出る」
出していい。自分の行為で気持ちよくなった証を飲み込みたい、首を振って咥えたままでいると両脇に手が差し込まれひょいと持ち上げられた。
「あ……」
名残惜しそうに離れていくものを見つめる隆則を膝に乗せると遥人は乱暴に唇を奪ってきた。
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