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第13話-7

「んんっ」  今まで欲望に絡まっていた舌を嬲り刺激してくる。 「んっんっ」  こんな荒々しい口づけは久しぶりだ。吐息までも吸われるような荒々しさに助けを求めるように舌を伸ばせばすぐに口内に引きずり込み舌と歯で苛まれる。 「隆則さんあれヤバい、刺激強すぎです……めちゃくちゃ興奮する」  全部を吸い取るほどの濃厚な口づけを、下唇を甘く噛んでから開放した遥人は嬉しそうだ。もっと喜んで欲しくて、遥人の上体を押し倒した。膝立ちになり、硬い欲望を後ろ手に支えながら、ゆっくりと腰を落としていく。 「あ……」  体内に残った水と唾液で、ゆっくりだがスムーズに挿っていく。根元まで受け入れて大きく息を吐き出すと、グッと奥歯を噛み締めた。 (ダメだ、泣いちゃだめだ)  泣きそうになるのを必死で抑えながら、代わりにゆっくりと腰を動かした。腹筋に手をついて下を向きながら腰を上下する。長くなった前髪が顔を隠してくれていることを願いながら、ただただ遥人の快楽を優先した。腰を上げる時に力を込めてそこを窄め、受け入れる時に力を抜く搾り取るような動きを続ければ、隆則の動きを邪魔しなかった遥人が急に腰を掴んで引き下ろし下から突き上げてきた。 「あっ……だめきょうは……ああああっ」  自分が気持ちよくさせるんだと訴えても止めてくれず、しかも互いの双球がぶつかり合うほど激しく深くわざと避けていた感じる場所をどんどんと容赦なく突いてくる。自分の快楽なんてどうだっていい、遥人を気持ちよくさせたいのに強引な動きに翻弄されては分身が透明な蜜を垂らしては振動と共に遥人の身体へと撒き散らしていく。 「やだっ、いく! いく!」 「一緒にっ達きましょ!」 「だ、めーーーーっ」  遥人だけを悦ばせたいのに隆則の身体を知り尽くした動きに耐えられず、白濁の蜜を飛ばした。同時に最奥で熱いものが迸るのを感じて、ヒクンヒクンと身体を震わせた。短時間で激しく煽られた隆則の身体は全ての蜜を吐き出すと上体を支えられなくなり、遥人の上に倒れ込んだ。引き締まった胸筋がもろともせずしっかりと受け止める。 (あ……遥人のが流れてる)  最奥へと放たれた蜜がゆっくりと重力に従って流れる感触にゾクリとしながら、荒い息を整えるために肩を上下させながら自分を落ち着かせる。 「すっげー興奮した……今日体調悪そうだから一回で止めようと思ったのに煽り過ぎですよ」  すでに賢者タイムを終えた遥人は未だに冷めきっていない遥人の頭頂部にキスをしながら大きく熱い掌がゆっくりと汗ばんだ背中を撫でる。

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