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第19話-4

「あ……うそ……」  信じられなかった。何の刺激もないのに、ただ思い出しただけで達ってしまうなんて。自分の身体に驚愕して動けなくなっている隆則に反して、遥人はひどく嬉しそうにそれを掬った。 「俺とのセックスを思い出しただけで達っちゃったんだ……嫌って言いながらめちゃくちゃにされるの好きだったんですね」 「ちがっ!」  いや違わない。どんな形でも遥人に求められただけで嬉しくて感じすぎておかしくなってしまう。 (淫乱みたいだ……)  突っ伏して真っ赤になる顔を隠す。知られたくないことをいっぱい晒して……自分の方がずっと年上で人生経験も豊富なのに、年下の彼に翻弄されるばかりだ。  投げ出した足の奥、窄まった蕾に指が触れた。 「え……洗ってないっ!」 「すみません、もう我慢できないんで」 「だめ、汚いからっ!」 「クレームは後で聞きますからいい子にしてください」  白濁を絡めた指がずぶりと挿りこんできた。 「ひっ……だめっ!」 「あれ、ここも緩い……何でですかねぇ」 「あっ……そこっ! やーーーっ」  昨夜も散々淫具で慰めた蕾はすぐに指を受け入れてはギュッギュッともっと奥に招き入れるような淫らな動きを始めてしまう。自分の身体なのに自制が効かない。しかも一年半空いているとはいえ、隆則の身体を知り尽くしている相手はすぐにでも感じる場所を擦ってくる。 「やだ……そこだめっ!」 「ここでしょ、隆則さんのいいところ。ちゃんと覚えてますからいっぱい感じてください」 「ああっ指、増やさないで……っ」 「二本挿ってるのにきつくないんですね……ねぇさっき言ったこと嘘ですか? 俺嫉妬していいですか?」 「ちがうから……んっそこばっか、やだ……」  容赦ない指が感じる場所を叩きながら淫らに中をほぐしていく。隆則はシーツに顔を埋め続けることもできず、仰け反っては確かな快楽に震えながら身体を跳ねさせた。指が三本に増えても甘く啼き続けては、綺麗にメイキングされたシーツをしわくちゃにしていく。淫具とは違う動きの指に翻弄されながら乱れていく隆則の姿を遥人はどんな顔で見ているのだろうか。気になっても絶えず感じる場所を刺激されてそちらに目を向ける余裕がないまま、達ったばかりの分身を変形させながら啼き続けた。  唇が渇くくらい啼き続け、分身から透明の蜜をシーツに滲ませるようになってようやく指を抜かれた。 「あ……」  嫌だと啼き続けたくせに、なくなると寂しくて腰をもじつかせ、名残惜しそうな声を漏らす。

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