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第20話-3
舌でノックをすれば薄い唇は僅かに開き、隙間から潜り込ませて昨夜たっぷりと味わった舌を擦り続けた。
「あ……」
時折漏れる甘い声まで奪いながらどんどんと隆則を煽り立てる。昨夜も弄り続けたせいで今も少し硬さの残る胸の粒を摘まめば、骨の浮かんだ腰が僅かに揺れた。遥人は自分が開発した性感帯を執拗に弄り固くさせながら、口内全てを舐め尽くすキスへと変える。肉が薄いせいかどんな刺激にも敏感な隆則は、始まったばかりの前戯だけでもう蕩けてしまったように弛緩していく。
本人を目の前にして存分に味わえば、少しは大人になったはずの遥人が我慢できるはずもない。
「俺の隆則さんを、イヤらしい顔にしていいですか?」
年下らしくお伺いを立てるが拒否されないよう先手を打つ。長時間遥人のを咥え続けてまだ綻んでいる蕾に指を挿れ、甘い声を奏でてくれる場所を指先でつついた。
「い……それっ」
「もっと、ですよね。分かってます」
「ちがっ……ああっそこっ!」
逃げようと膝立ちになった隆則の赤い胸の粒が目の前に来れば弄らずにはいられない。掬いあげるように下から舐めあげ転がしていく。
(これ、自分でも弄ってたんだよな……)
どんな風に弄りながら遥人のことを思い出して慰めていたのだろうか。
(いつか見せて貰おう)
今は自分の手に啼く隆則を見続けたい。胸と中の刺激だけで腰が揺らめき、逃げようとしているのか、それとももっとと欲しているのか。勝手に後者だと結論付け、固いグミとなっている小さな粒を甘く噛みながら指の動きを速めていく。
「はっ……やーーっ」
快感に弱い隆則はもう分身を大きくさせ蜜を零している。拒む言葉が出ないのをいいことに啼かせ続け、感じすぎた身体を己の欲望の上へと下ろした。
「ひっ……ああ、だめっ」
ズプズプと大きくなり過ぎた欲望を飲み込みながら隆則が首を振る。そのたびに長くなりすぎている前髪が彼の表情を隠していく。
(後で切らないと……これじゃいい顔見れないじゃないか)
隆則の快楽に歪む表情に一番興奮するのにそれを邪魔する髪を顔から払った。紅潮した頬を湛えながら愉悦を堪える表情が遥人をまた興奮させる。すぐにでもめちゃくちゃにしたいのを堪え、細い足を掴み自分の肩に乗せた。
「ひっ」
バランスを崩した隆則が慌てて後ろ手で遥人の膝を掴んだのを確認して、細い腰を掴んでは振り子のように揺らしていく。
「はる……それ、だめーーっ」
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