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分裂と過剰と悦びと(遥人が二人になりました!?) 5

「ひぃっ」 「あ、良いところ当たっちゃいました? 気にしないで寝てください。中を洗っているだけですから」 「へ?」  このまま寝かせてくれるんじゃないのか?  あんなに優しかった手が当たり前のように蕾を割り開き、反対の手に握っているシャワーを当ててきた。男同士のセックスは事前準備が必要だと、元々ノンケの遥人に教えたのは他でもない隆則だ。少しでも嫌悪感を抱いてくれればと思っての事だったが、飲み込みの良い彼はすぐにそれを前戯に変えてしまった。綺麗にするだけでなく、次のステップへと移るために解し始める。  隆則の感じる場所を擦っては入り口を広げてくるので、微睡みはあっという間に消え失せ、仕事では使わない筋肉が強張っていく。 「はる……と、だめっ」  響く浴室で必死に声を抑えてのクレームはあっさりと嬉しそうな声に一蹴される。 「本当に感じやすい。早く俺のを挿れて隆則さんをメス達きさせたいな。今日はどうやって可愛がられたいですか? いつもみたいにここにリボンを結びますか? それとも精子が出なくなるまで達きまくりますか?」 「あっ……やめ!」  ぐりぐりと感じる場所を押しては、指を大きく広げてシャワーのお湯を入れていく。返事ができないようにしているとわかっていても、遥人によって慣らされた身体はすぐに愉悦を追いかけて分身の形を変えた。 「答えられないですか? じゃあ俺の好きなやり方で可愛がりますね……なんせ一週間も放っておかれたんですから、今日は覚悟してください」  何をだ。叫びたいのに口から零れるのは抑えた嬌声ばかり。いくら端の部屋とはいえ、風呂場では声が響いて隣近所に聞かれやしないかと怖くなる。男の二人暮らしでどう聞いても男の喘ぎ声なんて流れたら、もうここに住めなくなる。  反論できないまま遥人にいいようにされ、シャワーの湯が止められる頃にはからたらたらと透明の蜜が零れるくらい分身を堅くさせていた。  大判のタオルで包まれ運ばれるのは、遥人の部屋だ。  大きなベッドのヘッド部分には二人が愛し合うための道具が並べてある。  遥人はいつものように隆則を自分の膝の上に乗せると、まだ眠気を引きずる目を見つめてきた。 「あんまり俺のことを放っておくと意地悪しますよ。わかってるんですか?」 「……ごめん」

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