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分裂と過剰と悦びと(遥人が二人になりました!?) 9

「はる、と? えっ、なんで……」  二人の顔を何度も見るが、全く同じで違いが分からない。双子の兄弟がいる話なんて聞いたことがない。遥人の家族とは何度も会っているが、そんな話を聞いたこともない。 「この間テレビで観たでしょ、分裂。あれ、実は俺もできるんです。今まで黙っていてごめんなさい。でも隆則さんがあんまりにも言うことを聞かないから、これからはエッチの度に分裂して可愛がることにします」  前の遥人が嬉しそうに笑って、痛いくらいに胸の尖りを抓んだ。 「あんまり達かないようにしたほうが良いって思いましたけど、予定変更です。俺たち二人で達かせまくります」  今まではぐらかした中の感じる場所を執拗に擦られ、堅くなった分身が堪えられないと白濁を吐き出した。 「あぁぁっ……!」  ビクリビクリと腰を震わせ、久しぶりに味わう遂情に腹の熱がすべて吐き出したような気持ちになった。  だというのに、中の指は意地悪でまた感じる場所を擦り始めた。 「だめっやだぁ……達った、達ってすぐはだめ……あっぁっ」 「そうですよね。隆則さんはここで達くよりもメス達の方がすきですから。すぐに縛りますから後ろで感じててください」  ベッドヘッドに手を伸ばして、遥人がリボンを手にする。 「やぁ……やめてくれっ縛んないで……擦るなぁ……」 「どうして? 隆則さん達ったばっかのほうが気持ちよくて、ほら今だって俺の指を美味しそうに舌の口で食べてますよ」 「おかしく……なっちゃっ……ああっ」 「本当に可愛すぎる……ほら、可愛い隆則さんにぴったりなリボン結びしましたよ」  分身の根元を縛られ、先をピンと指で弾かれる。 「あっ! くるしい……はると、はるとぉ」 「こういうときだけ甘えてくるのは卑怯です。でも許しません。一人じゃできないこと、これからいっぱい隆則さんにしますね」  遥人一人だって、隆則は正気どころか良識すら吹き飛ばすくらい感じてしまうのに、彼が二人となった今、どれだけの愉悦を与えられるのだろうか。ブルリと震えて逃げようと膝から下りようとしたら、すぐに後ろの遥人に抱き込まれた。 「もう指じゃ満足できないんですね。では前にいる俺に、挿れられたとき隆則さんがどんな可愛い顔をするか見せてあげてください」  立ったまま繋がろうというのか。

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