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分裂と過剰と悦びと(遥人が二人になりました!?) 14
同じ人間だからか、前にいる遥人も分かっているようで隆則を抱いたまま身体を起こすと、力が抜けた身体をベッドの真ん中に横たえた。
ずるりと欲望が挿ってくる。
「ぁ……」
無意識に胸を仰け反らせてしまう。そんな隆則を見下ろす二人の姿が天井を隠す。
「本当、隆則さんは感じやすくて気持ちいいことに弱すぎ」
「これじゃ俺たちの精子を全部絞り取って貰うまで止められそうにないです」
怖ろしいことを、とても楽しそうに言って大きな抽挿を開始した。
「んんっぁ……ああっ」
弱い嬌声しか上げられないのに、二人は蕩けた眼差しで見つめてくる。
視線までも愛してると言われているようで、嬉しさにギュッと内壁で欲望を絞り込んでしまう。
「ぐっ……だから締め付けすぎですって。本当、メス達きした後の隆則さんの中、凶暴すぎる」
「まだ感じたいんですね。隆則さんの好きな体位にしましょうね。大丈夫、手伝いますから」
自分の好きな体位? それが何か分からないけれど、遥人に上体を起こされ後ろに座った逞しい胸に凭れる。自然と身体は斜めになり、両端は膝立ちになった遥人の足の外側に置かれる。
繋がったままの遥人も座位に体勢を変える。
ソファでするときのスタイルだ。
「これじゃ……うごけない……」
「隆則さんは動かなくていいんです。今日は俺たちが感じさせますから。あっ恥ずかしくてまた締め付けてきた……本当に俺を煽るのは天才的ですね」
前から両手が腰に伸び、揺らされる。
「だ……めっ」
「大丈夫、こっちも寂しくないように可愛がりますから」
後ろから回った両手が胸の尖りを抓み、動きに合わせて引っ張り始める。
痛いのに、気持ちいい。
「気持ちよさそうな隆則さんの顔、本当に最高……もっと俺ので気持ちよくなってください。一回達ったから、今度はゆっくり隆則さんの中の良いところ叩いてあげますね」
擦るのではなく叩くのは、最奥の扉だ。ノックするようにトントン突かれて、何度も背筋を愉悦の痺れが駆け上って脳まで麻痺させようとする。
だめだ、そこは弱いんだ、すぐに達ってしまう。
心でどれほど思っても、口からは弱くも甘い音楽ばかりが流れてしまう。
隆則の身体を知り尽くした手管に、抗えるはずもな。大きく開いて欲望を飲み込んでいる蕾も、気持ちよさにヒクヒクと痙攣を繰り返す下腹も、感じてだらしなくなっている顔も、すべて見られている。四十を過ぎたおじさんを相手だというのに、どうしてだ、二人は何度も「可愛い」と言い「もっと感じて」と促してくる。そして透明な蜜を垂らしたまま絶頂を迎えれば「好きだ」と囁いて身体中に口づけてくる。
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