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【番外編】シラフじゃできへんっ♡⑤*
「ゔぁひ……っ!?」
敏感な先端を容赦なく手のひらで刺激したまま、反対の手で茎を擦られて、庄助はそれだけで呆気なく達してしまった。
まるで景虎の手の下で暴発するみたいだった。皮を剝かれてぱんぱんに張り詰めた庄助の亀頭から、大量に精液がこぼれ出る。
「あ゙っ……ゃひ、あ゙っあぁ゙~~!」
情けない声を止められなかった。粘膜剥き出しの先端でイクのは快感が強すぎて辛かった。根本をじわじわと擦られて達するのと全然違う。内腿が攣りそうになるのを、指先が真っ白になるほどシーツを握りしめて必死で堪えた。
「がぅ……っ!」
絞り出すように根本からしごかれて、庄助ははやくも空っぽになってしまうんじゃないかと思った。このあと絶対景虎のを挿れられるのは避けられないのに、いっぱいイってしまって余力がなくなるのは辛い。
「待って、まっ……カゲっ、カゲぇ、もうイッた、イッてる! いまぁっ」
身体やそこら中をべたべたに精液で汚して、庄助は景虎に縋りついた。抱きしめられて肩に顎を載せて景虎の匂いを吸い込むと、ほんの少し安堵する。
「擦ってほしいんだろ」
「そっ、やけど……、もっ……あ゙! わっ、ん……っ!」
また性懲りもなく先端に触れると、庄助はびくんと飛び上がったあと、首を振った。
聞こえないくらいのほんの小さな声で、懇願するように、やめて……と言われて、景虎の背中に、興奮でゾクゾクと鳥肌が立った。そういうふうに言われると逆にいじめたくなるのを、庄助はわかっているのだろうか。
「ィぎ……! もうやめっ、やめ……!」
向かい合って庄助の腰に脚を絡ませ、逃げられないようにホールドすると、裏側まで真っ赤な耳に息を吹きかけた。
「覚悟決めろって言ったよな?」
手首に近い部分で亀頭を擦り、先端だけを握り込む。そのまま、多量のカウパー液のぬめりを借りてちゅくちゅくと動かすと、庄助は景虎の腕を掴んだ。
「や゙ぁっ! マジで、やっ……それ、したらっ出る、ほんまに……出るってっ、し、しょんべ、んがっ!」
「いいな、見せてくれ」
景虎の手の甲にバリバリと爪を立てて必死に抵抗したが、そんなものあってないかのように、平然と手を動かし続けた。
腰をのぼってくる強烈な尿意に似た何かが恐ろしくて、庄助はいやだいやだとまくしたてる。しつこく擦られた亀頭が、燃えるように熱い。
「無理、っむりぃ! やめ、カゲっ、ごめっ……俺が悪かっ……! ぁふあ゙、ごめんって! 謝っ……っイ」
庄助のペニスの先から音もなく体液がぴゅくぴゅくと吹き出した。透明でさらさらとしたそれは精液とはまた違うようだ。間欠泉のように勢いよく不規則に、景虎の腹やシーツの上に撒き散らされるそれを、どこか他人事のような虚ろな目で庄助は見ていた。
「っうぅ……あヒ……」
庄助の目尻から涙が落ちた。限界まで我慢した尿意とともに精液を出すような、なんとも不思議な感覚だった。何も出なくなっても、腰が痺れたような感覚が残っている。
腹や腿に落ちた無色透明な液は温く、濡れた範囲がことのほか広く不快だったが、ティッシュペーパーで拭う体力もなかった。庄助はものも言わず、上がった呼吸のまま景虎に身を預けた。
「水分をたくさん取ると、男でも潮を吹くらしいな」
「……はぇ……しお」
「ちょっとは抜けたか? アルコール」
「しお……」
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