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9.デビル、めざめる⑤*

「見えるか? 挿入っていってるの。最初は指1本でもキツかったのに、もう美味そうに俺のチンポに噛みついてる」 「く、あ……! ひっい゙……」  奥まで押し込み、ぐりぐりと掻き回す動きで苛むと、庄助は息を継ぐことに必死になって短い悲鳴をあげる。奥のヒダが固くて根本まで全部は入らないが、肛門は女の膣とはまるで違う強さで、ピンポイントをキュウキュウと締めてくるのが良い。景虎は大きく息を吐き出して、またゆっくり腰を引いた。 「んぅお゙……ゔう~~!」  抜くほうが辛いのか、庄助は喉を反らして涙を流した。それもそうかもしれない。ペニスに絡む内壁を引きずり出されるのは、他人に好き勝手に排便をコントロールされるのに近いのかもしれない。 「気持ちいいところも、チンポで押してやるからな」  亀頭の張り出た部分で腹側のしこりを押し潰すように、また緩慢に腰を進めた。 「ご……っお」  硬い前立腺のしこりに、先端がめり込む。割れたグラスのヒビの間から水が漏れるように、じわじわと、かつ果ての見えない快感が骨盤から脳みそに流れて、庄助は声にならない声を上げた。 「はは、ここすごいな。コリコリだ」 「ぁひゃああ゙っ、あかん、あかんてっ……!」  膨らみは押し込むとつるりと逃げてゆくが、抜いてまた挿れると、元の位置に戻っている。感じまくる庄助の反応が面白いのか、景虎はカリの部分でしこりをひっかけて、じっくりと削るように攻めた。 「ぃんぅ、やめっ、ぉっ……そこっ、あひゃっ!」 「何を言ってるんだ」  苦笑して、庄助のがら空きのペニスに手を伸ばした。汁を垂らす尿道が、その小さな口を開閉するように動いている。射精が近いのかもしれない。 「あ! 今、触るのむりっ、む……あっあ!」  張りつめて濡れ光るペニスを、手のひら全体で軽く圧迫しながら扱く。庄助はそれまで逃げるようにせわしなく動かしていた足を、ぎゅっと縮こまらせるように固くした。 「や、それ……! いくぅ……!」  射精と同時にきつく締まって、その後数回、中の筋肉が波打つように収縮した。カクカクと庄助の腰が動く。本来であれば出した精液を雌の胎内の奥深くへ送ろうとする動きに、庄助も男なんだなと感心した。 「あ、ぁ゙……はぉっ、お……ぁっ」  景虎は手で受け止めた熱い精液を舐め取る。喉が焼けるような濃い生命の味がする。やめろ、と庄助はかぶりを振るが、景虎は庄助の身体も、その身体から出たものも全部欲しかった。できることなら血の一滴まですべて。

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