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第二幕 12.プティ・シャノワールに愛の鞭を!④*

「前を向いて、自分の姿を見ながらしっかり反省しろ。わかったか?」  庄助は必死にこくこくと頷いた。 「返事は?」 「わかっ……たぁっ!」 「違うだろ」  スイッチを切り替える音がすると、振動はさらに強くなった。薄い皮膚が摩擦で千切れてしまいそうなほど激しい。庄助の小さな乳首の先端は、景虎の指の間で哀れにぶるぶると震えている。 「あ゙~~っ!?」 「猫の返事は、ニャーだろ?」  庄助は耳を疑った。どこまでコケにするつもりなのだろうか。  そんなにいけない事をしただろうか。自分は向田に嵌められかけただけで、その向田についていったのも、そもそもは景虎がヤクザの仕事を教えてくれないからではなかっただろうか。  庄助は思ったが、胸の先端から繰り返し繰り返しのぼってくる『キモチイイ』の信号に脳を焼かれて、すぐに何も考えられなくなる。 「あ゙っ、お……! や、ち、ちくびっ、取れる……っ! あ、あ……! やめろっ、ぅに゙……っ」  反対側も摘まれて、同じように押し当てられる。痛くて激しくて気持ちいい。脳みそが一緒に揺れる。 「ぁ……っに、にゃ……」  振動音に掻き消えるくらいの小さな鳴き声だった。が、満足したのか景虎はスイッチをオフにすると電マをサイドボードの上に置いて庄助の背後に回ると、胸をブラの下から両手で揉み始めた。 「ん……ん……」  きゅうきゅうと乳首を引っ張りながら、柔らかい筋肉ごと揉む。庄助が首を振ると、景虎の腕にツインテールの毛束が当たった。 「やらしい乳首になってきたな」  嘲笑うように呟いた鏡の中の景虎と目が合う。  自分はひどい格好なのに、景虎はいつも通りにかっこいいし、それどころかツナギも似合っている。汗をかいてくつろげた刺青の胸元が服の隙間からチラチラ見えて、普段より露出が少ないのにやけにセクシーだ。  顔がキレイなやつはなにを着てもサマになってええな。カゲが女装したらよかったやんけ。死ね。    と、ムカついてすぐに目を逸らすと、ブラを上にずらされ、嬲られて膨らんだ乳首を丸出しにされた。 「ここも、俺以外の人間に見せたのか?」 「違う……見せてない……っ!」  赤くなった先端を潰すように摘むと、鏡の中の庄助の内腿の筋肉が、ぴくぴくと震えた。 「どうだかな。発情期のメス猫は、誰にでもアピールするらしいからな」 「ふっ、う……ぇう」  顎の下を撫でられ、口の中に指を入れられた。舌をくすぐられて悶えているうちに、もう片方の手は下へ下りてゆき、小さなパンツを押し上げる庄助のペニスを掠めた。 「そこ、あかんっ……!」 「何度教えたらわかるんだ? 猫はそうじゃないだろ」 「ん、ゆっ……ふざけっ、お゙!」  パンツを下げられ、飛び出した濡れた先端を、指先でぴんぴんと二度弾かれた。反射的に閉じようとする足は縛られ、言うことを聞かない。  本来は女性用のパンツなのか布地は小さく、勃起するとペニスがはみ出る。それに、クロッチの膣から肛門にあたる箇所に、小さなファスナーがついている。前から尻側に向かって開くように作られているそれに、景虎は手を伸ばした。

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